化学授業ふり返り

電池の基本

 電池の基本は、「2つの異なる金属を電気を通す水溶液に浸す」です。
下図のダニエル電池を見ながら復習してみましょう。



 ①イオン化傾向の大きい方の金属(Zn)が陽イオンになって水溶液(電解液)中に溶けだす。
   Zn → Zn2+ + 2e
  金属は、陽イオンになるとき電子eを置いていく。
  このeが導線にあふれ出てくる。
  だから、この金属(Zn)の極板が負極(-)になります。

 ②負極からあふれ出たeは、電球を通って正極に行きます。
  eは、溶液中の陽イオン(Cu2+)に渡され、Cuが正極上に析出します。
   Cu2+ + 2e → Cu
 ※一般的な電池ならここまで押さえておけばOKです!
 
  
  ダニエル電池の場合、もうちょっと考えてみて下さい。

 ③負極側では、陽イオンが多い状態(Zn2+が増えた)
  正極側では、陽イオンが少ない状態(Cu2+が減った)
  ですね?
  そこで、陽イオン又は陰イオンが素焼き板を通って移動します。
  これで負極側の+と-のつり合い、正極側の+と-のつり合いがとれます。
  つまり、Zn2+が負極側から正極側へ移動する。
  また、SO2-が正極側から負極側へ移動する。
  となります。(SO2-の移動だけで考えてもOKです)