化学補講ふり返り

力ついているか、いつも自分で確認していますか?

模試の復習

 今、毎週末に行っているテストも模試です。
模試が終わったら、すぐに答えが合っているか知りたいですよね?
もし、そう思わないのなら、「気持ちを込めて模試に取り組んでいない」ということですよ。
また、解説を見る前に、
「教科書や図説のどこに書いてあったかな?」と、まずは調べて下さい。
忘れていた知識、あいまいだった知識の部分、または解き方がはっきりすれば、その問題は解けるかもしれません。
すぐに解説を見てしまうと、「何となく分かったような気分」になりますが、
これでは、次回また同じように解けないでしょう。

模試の受験の時、真剣に頭フル回転でやっていますか?
終わったあとの復習も、同様な姿勢でやっていますか?

自分の姿勢をもう一度振り返ってみて下さい。
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電気分解で、水素、酸素発生の時の考え方

 電気分解で、水素、酸素が発生する時、
次の反応式を書いて考える時がありますね。
 4HO + 4e → 4OH+ 2H↑ ・・・①
 2HO → 4H+ 4e+ O↑         ・・・②

この式書かないで解けないかな ~ ? と思ったりしませんか?
センター入試などのマーク試験なら、あるんです。使わない手が!

まず、水素が発生する時ですが、
水溶液中に、わずかですが水の電離による Hが存在します。
この Hが電子を受け取る、って考えていいんじゃない?
 4H+ 4e→ 2H↑ ・・・③

また、次のように酸化数で考えてもいいでしょう。
 4HO + 4e → 4OH+ 2H↑ 
  +1                   0
酸化数が1減っていますから、電子4コで2コの Hです。
こっちの方が面倒になっちゃいましたね。上の③式で考えればいいですよ。

次に、酸素が発生する時ですが、
化合物中の O が単体の Oに変化するんですから、
次のように考えましょう。
 2O2- → O↑ + 4e ・・・④
水中に O2- は存在しませんが、化合物中の O が電子を放出する、と考えます。
化合物中の O は、「 O 1コあたり e 2コ引き寄せています」(酸化数の考え方)

では、まとめましょう。
電気分解で、水素、酸素が発生する時、
量関係も含めて、次の式で考えていいんです!
 4H+ 4e→ 2H↑ 
 2O2- → O↑ + 4e

※記述式の試験の場合は、真面目に①、②の式を書こうね!
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欠席について考えよう

 補講に限らず、欠席した講座については、
欠席した部分を自力で理解して身につけておかなければなりません。
これがいかに大変か、真面目に講座に出席していれば分かると思います。
欠席理由が、体調不良であっても、公欠のような場合であっても、あとでしっかり補充しておかなければならないという状況は同じですね。
色々な欠席で欠けた部分の勉強がどうなっているか、とても気になっています。
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混合気体の燃焼

 2種類以上の気体が混合していて、この気体を完全燃焼させると、COとHOが発生し発熱する ・・・ といった問題も定番です。



まず、化学反応式を書かなくちゃ、と思いますよね?
 H + C + 3O = HO + 2CO + 1600kJ
こういう風に書く生徒がとっても多いんです。またその気持ちも分からなくはありません。
でも、こう書いちゃいけないんですよ! 
その理由ですが、
この反応式だと H と C の係数が同じなので「H と C は同じ物質量(mol)」と決まっちゃってる。 そこがいけない。 ということなんです。
(実は、この問題では H: C= 1 : 1 なんですが、いつもこうとは限りません)

では、反応式はH と C で別々に書きましょう。
また、H と C の計1molなので、C Xmol 、 H(1-X)mol 、 とおきます。
さらに、O 、 CO については問われていないので、こんな風に書いてみましょう。
      →          +    300kJ   
 (1-X)mol   (1-X)mol    300(1-X)kJ 

      →         +    1300kJ   
  Xmol         Xmol        1300XkJ

さて、発熱量の合計は800kJですので
 300(1-X) + 1300X = 800
 ∴ X = 0.5mol
また、生じた水は、H からの分 1-0.5 = 0.5mol 、 Cからの分 0.5mol で計 1mol。HO=18g/molですから、18g生じたことになります。

 答 a ③ 、 b②
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熱化学、エネルギー図を使った問題

 「エネルギー図が苦手」という人がいますが、使い慣れてないだけなんです。
「エネルギー図使わなくても出来るよ」なんて言ってないで覚えましょう!
エネルギー図を使った方がすぐ出来る問題もあるし、エネルギー図を使わないと出来ない(!!)問題もありますから。



さて、問題中の式(ア)が下図(この問題中のエネルギー図)の赤い部分で表されていることが分かりますね?
つまり、(A)→(C)の反応では、赤枠の部分だけ反応していて、この時の反応熱は与えられている値 a[kJ]ということです。



次は、問題中の式(イ)の2倍分が下図の青い部分で表されていることも分かりますね?
これも、(C)→(D)の反応では、青枠の部分だけ反応していて、この時の反応熱は与えられている値 b[kJ]の2倍ということですね。


これで、図中の枠内の値が求まりますね。
 
 a + 2b - c よって正解は⑤となります。
どうですか? あっというまに出来たでしょう?
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量関係の基本形の1つ


 まず、化学反応式を書きましょう。
酸化マンガン(Ⅳ)は触媒なので、反応式中には書かなくてOKです。
 2HO → 2HO + O

(1)溶液(過酸化水素水)10g中の溶質(HO)は、
 10g × (3.4/100) = 0.34g
(2)これは何mol?(HO= 34g/mol)
 0.34g ÷ 34g/mol = 0.01mol
(3)この HOから発生する H は何mol?(反応式の係数を見て)
 0.01mol × (1/2) = 0.005mol
(4)この H は何リットル?
 22.4 × 0.005 = 0.112 ≒ 0.11L
 ∴答えは②

さて、(1)、(2)、(3)、(4)でそれぞれ計算して1回ずつ答えを出さずに
次のように1行で式を書いて、約分していくと、超!簡単に計算ができます!
 10 × (3.4/100) × (1/34) × (1/2) × 22.4 = 0.112L
「34で割る」のを 「× (1/34)」とするのは1行の式中に入れる工夫です。覚えて下さい。
特にセンター入試では、このやり方で計算が楽になるケースが非常に多いです。
このような量関係の問題を解く時にはぜひ、式を1行で書くよう意識して下さい。
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進研マーク模試6月 原子量の定義等


 この手の問題は定義をキチンと覚えていないと迷います。間違えると悔しい問題です。
① : 原子の質量は、12C原子を12(ジャスト12です)として、他の原子の質量を12C原子と比べた相対質量で表しています。仮に12C原子のちょうど2倍の質量の原子があるとするとその原子の相対質量は24になる、といった具合です。

② : 多くの元素には同位体がありますので、同位体の相対質量と存在割合から質量の平均値を求め、これを原子量と呼んでいます。 (注:同位体のない元素もあります)

④ : たとえば、SO2-のイオン式量 = 32+16×4 = 96 となり、( 2- )の部分は考えなくて良かったですね?

⑤ : たとえば、Ca2+ と Cl からなる塩化カルシウムは、Ca2+ と Cl が 1:2 で結合していますので、
Ca2+ Cl = CaCl がと表しますね?この時 、1:2という最も簡単な整数比で表す約束になっています。

さて、答えは③ですが、原子量、分子量、式量には単位がありません。 たとえば、H2O = 18 と書いてあれば、H2Oの分子量は18 とだけ言っています。
g/mol をつける場合は、1molの質量を求める時です。(いつも1molの質量を求めることが多いので迷ってしまいますね) 
H2O 1mol の質量は?と聞かれたら、分子量にgをつけて18gと答えます。(つまり H2O のモル質量は18g/mol ということ)
ややこしくなりましたが、「分子量」と「モル質量」は、(数字の部分は同じですが)同じものではないということです。(説明が大げさになってしまいました)
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進研マーク模試6月 イオンの大きさ



 Al (13族、2-8-3)、F(17族、2-7)、Mg(2族、2-8-2)、Na(1族、2-8-1)、O(16族、2-6)、を素早く判定しないといけません。すると、これらがイオンになるとすべてNe型電子配置だと分かりますね?
同じ電子配置なのに大きさが違う? どうして? と最初は思いますが、これらのイオンは原子核中の陽子の数が違います。陽子の数が多いほど、回っている電子を引き付ける強さが強くなります。回っている電子が強く引き付けられれば原子は小さくなります。ここ大丈夫でしょうか?(最外殻電子の回っている所を最外周として大きさを考えている)
では、陽子の数は? 一番最初に電子配置書きましたね。 ①13、②9、③12、④11、⑤8、です。よって、答えは①Al3+です。
この問題でも使いましたが、尋ねられた元素を、H ~ 20Ca を周期表と関連させて、( )族の( )周期!と素早く言えるようにしておきましょう。 もうしてありますね? 不完全な人は急いで仕上げて下さい!
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センター第2問理論分野を得意にしたい

 化学センター入試第2問「物質の変化」の分野が苦手です、と何人からか申し出がありました。
よく申し出てくれたと思います。 
また、時間をかけて問題の質問に来た生徒もいます。
こんな感じで、まず皆さんが現状を認識して、次にこちらから練習問題を出して、たくさんの練習問題をこなしていく、という風に進んでいきたいと思います。
友達どうしでもどんどん教えあって欲しいと思っています。
こちらにもどんどん質問に来て下さい。
ただし、まずは自分一人で充分に考えてから質問しようね。
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格子と原子量の問題



最初、どうしていいかまったく分からなかった、という人が多いのではないでしょうか。
自分の高校時代でも同じように感じたはずです。
さて、2個の原子の質量が求まれば答えにぐっと近づくんです。次にアボガドロ数個の原子の質量は?と考えればいいからです。

この格子(単位立方体)の体積Vcmを求めて、それに密度dをかければ質量Xgが求まります。この立方体の中に原子2個がある訳ですから、原子2個でXgということでいいんですね。

∴ (8.0 × 10-23 × 0.97 × (6.0 × 1023/2) ≒ 23  答えは④です。

この問題の変形版で、原子量は与えておいてアボガドロ数を求めさせる問題があります。そうやって出題されるといっそう難しい感じがしますが、未知数が変わっただけです。もうみなさん大丈夫ですね。
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