化学

気体 → 固体は「凝結」!?

2013年5月14日 07時04分



上の図は、おなじみの三態変化の図です。
今までこのように教わってきたと思います。 ところが・・・
新課程の、高校「化学」の教科書を見ると、何と!
気体から固体への変化は「凝結」と記してあります!
えっ?! と思い、最近までの教科書を見ると、固体から気体は「昇華」
気体から固体は、何も書かれてないものがありました。
そして新課程では「凝結」ですから、これには訳があるに違いない、ということで教科書会社に電話をかけてみました。
該当教科書のページを告げると「ああ、ぎょうけつですね?」とすぐに返事が返ってきました。
やはり話題になっているようです。
固体 → 気体、気体 → 固体、どちらも同じ言い方は変えた方が良いのではないか?
という日本化学会の見解が発端のようです。もちろん、検定もパスしているとのこと。
「凝結」は以前から標準化学用語辞典にも載っていて、新しくできた語句ではありません。
さて、「昇華」という字は気化するイメージですね。固化には合いませんよね。
そうは思っていたんですが、「凝結」は日常の中で「気体 → 液体」と使ってきたと思います。
「水蒸気 → 水滴」は「結露」と良く使っていますし、またこのような時も「凝結」とも言ってきたのではないでしょうか? 
中学校でも第2分野で、水蒸気が水滴に変化する時に必要な核「凝結核」という語句を教わるようです。
ですから、使われる場面がちょっと違うのでしょうが、「気体 → 固体」を「凝結」というのは混乱すると思うんです。
「昇華凝結」とも言えるようですからこちらの方がいいかもしれません。
ちなみに中国では「凝華」という語句なんだそうです。