音楽、CDのこと

お茶の水の喫茶店「ウィーン」

2012年5月14日 21時48分

もう、30年以上前のことです。
自分が大学生のころ、何回か通った「名曲喫茶」がありました。
ここは、クラシックのレコードをかけてくれ、座席も多い方でした。
店内の沢山のお客さん、好きなもの口にしながら静かにレコードの音楽に耳を傾ける・・・
今ではありえないと思いませんか?
いや、自分だったら今でも喜んで行くんです!
このような嗜好がマイナーになりきってしまったことがとっても寂しいです。
昨日目にした喫茶店「ウィーン」は昔のままの姿でした。
モスクのようなてっぺんも昔のまんま。
もちろん、今ではもうやっていません。
別の違うお店が入ってるようですし、喫茶店でもないようです。
上の階には張り出した小さな窓がいくつか。
当時は外から、お客さんがコーヒー片手に音楽に聴き入ってる姿が見えていたと思います。
今はもう、人の気配はありません。
物置きとかになっちゃってるんじゃないでしょうか?
・・・プロコフィエフの古典交響曲が流れていたことがありました。
いつもの快速調ではなく、めずらしく遅めの念を押すような演奏でした。
演奏がとても気に入ったので、演奏者を店員さんに聞きにいきました。
DGの黄色いレーベルが見え、ジュリーニのステレオ録音だ! とすぐ思ったんですが、
予想ははずれ、やはり珍しい盤でした。
「フェレンツ・フリッチャイ指揮ベルリン放送交響楽団です」
モノラル録音で、カタログをしょっちゅう調べていますが、未だに再発されません・・・
なつかしい、今でも心に残っている想い出です。
せめて、あの建物だけは壊さずに残して欲しいと思っています。
「レコード喫茶ウィーン」との久しぶりの再会は、昨日のことでした。