音楽、CDのこと

さようなら! マゼール (2)

「マゼール」で検索すると、最近のマゼールの動画が数多く見つかり、また最近のものに偏っていると思います。
しかし、彼の若年期、壮年期の音楽は、正に別物、彼は別人でした。
このように昔の彼を懐かしむ者は彼の変貌についていけていないのだ、と言われます。
手元に、マゼールとウィーンフィル(VPO)のチャイコフスキーとシベリウスの交響曲全集があります。1960年代にウィーンゾフィエンザールでジョン・カルショウがプロデュースを手がけた名録音です。
とにかく、この演奏は素晴らしい! 凄い!!
マゼールを偲んで、チャイコフスキー全集から録音順に聴き直してみることにしました。
第1番「冬の日の幻想」から。
そうです! 鮮明に思い出しました!!
ふつう、その曲に慣れ親しんだあとに聴く2つめの演奏には多少なりとも違和感を覚えるものです。
このマゼールの演奏は最初に聴いた演奏ではないのに、もう興奮に近い感激でした!!
演奏に違和感を感じながらも、説得させられてしまったんです。