化学

2010明治大理工学部 気体反応の問題

2013年2月2日 03時09分
2次試験

この問題を解説していて、ちょっとスムーズにいかない所がありました。
複雑な問題ではありませんが、出来るだけわかりやすく解説しないと、
細部にはまり込んで全体が見渡せなくなってしまいます。(いつでもそうですが)
このことを反省して、解説を記録しておこうと思います。




<解説>

[ケ]
 コックaを開くと、容器の体積は3倍(3V1/V1)になるので、
 窒素の圧力は、1/3になる。
 P1 × 1/3 = P1/3
[コ]
 容器B中の窒素の物質量nは、
  n = PV/RT
    = (P1/3)2V1/RT1
    
= 2P1V1/3RT1
[サ]
 [ケ]と同様に、全コックを開いた後の水素の分圧を求めると、
 P1 × 3/6 = 3P1/6
 また、窒素の分圧は、[ケ]からさらに容器の体積が2倍(6V1/3V1)になるので、
 P1/3 × 1/2 = P1/6
 ∴全圧は
 3P1/6 + P1/6 = 4P1/6 = 2P1/3
[シ]
 容器C(H2)は容器A(N2)に対して体積が3倍で、またどちらも同圧なので、
 N2とH2の物質量は、反応前 m、3m とおける。また、反応分を x、3x とおくと、
         N2  +  3H2  →  2NH3
  反応前    m      3m
   反応分  -x      -3x     +2x
  反応後   m-x    3m-3x       2x   
 反応後気体計(4m-2x)mol、NH3 2xmol で、NH3のモル分率1/3より
 2x/(4m-2x) = 1/3
 ∴NH3の物質量 2x = mモル
 ここで、mは反応前のN2の物質量と等しいから、
 m=PV/RT
    = P1V1/RT1
[ス]
 反応後気体計 4m-2x = 4m-m = 3mモル
 気体mモルに相当する圧力は、全コックを開けた時のN2の分圧 P1/6 と同じなので
 反応後の全圧 = 3 × P1/6 = P1/2
[セ]
 反応後の水素 3m-3x = 3m-3m/2 = 3m/2モル
 [ス]と同様にして反応後の水素の分圧 = 3/2 × P1/6 = P1/4