化学授業ふり返り

2013年7月の記事一覧

水の電気分解の問題(教科書)



 まず、真面目に解いてみましょう。
  流れた電子の物質量(mol)は
  3.86 × 10/9.65 × 10 = 0.4(mol)
  NaOH → Na + OH

 <陰極->
  ( Na + e → × )
  4HO + 4e → 4OH+ 2H↑ ・・・①

 <陽極+>
  4OH → 2HO+ O↑+ 4e-    ・・・②

 ここで、陰極と陽極の反応式を1つにまとめると(つまり①+②)
  
  2HO → 2H + O
 となります。
 また、この時流れた電子は4molですね。
 電子4molで水2mol分解しています。
  
  2HO
 0.4mol  0.2mol        
 よって、分解するHO(=18g/mol)は、
  18g/mol × 0.2mol = 3.6(g)

 次は、センター試験用速攻。
  流れた電子の物質量(mol)は
  3.86 × 10/9.65 × 10 = 0.4(mol)
  また、NaOH 水溶液の電気分解は、水HOの電気分解と考えて良い。
  2HO → 2H + O
  ここで、2Hが出来る時、
  4H + 4e → 2H
  と考えて良いので
  2HO
 0.4mol  0.2mol        
 よって、分解するHO(=18g/mol)は、
  18g/mol × 0.2mol = 3.6(g)
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電気分解の量関係の考え方

教科書の例題より


 まず溶液中のイオンを考えると、CuSO水溶液ですから
  CuSO → Cu2+ + SO2-
 ですね。

 <陰極->
  Cu2+ + 2e → Cu
         2mol   1mol
 これより、電子eが2mol流れると、Cuが1mol出来ることがわかります。
 ところが、問題では「電子~mol流れた時・・・」とは聞いてきません。
 この例題のように「5Aの電流を16分5秒流した時・・・」というように聞いてきます。
 ですから、「5Aの電流を16分5秒流すと、電子が何mol流れたことになるか」が分かればOKですね!

 ここで、電気量Q(C)について考えてみましょう。
 水が流れる時は、
  水量 = 水流 × 時間  
 ですね?
 ですから、電気(電子)が流れる時は、
  電気量 = 電流 × 時間
   Q(C) = I(A) × t(s)
 となります。

 電気量(C)と電子(mol)の関係は、
  96500(C) ⇔ 1(mol)

 以上より、
  Q = 5 × (16 × 60 + 5)
         = 5 × 965(C)
 これを電子の物質量(mol)で表すと、
  5 × 965/96500 = 0.05(mol)

 ここまできたら、もう大丈夫ですね。
  Cu2+ + 2e → Cu
        0.05mol  0.025mol
 よって、析出するCu(=64g/mol)は、
  64g/mol × 0.025mol = 1.6(g)
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