センター試験<化学>

センター化学本試験 解説

2017センター化学 第1問-問4



  状態図を考える時、迷ったら、温度を下げていった時、水は、水蒸気(気体)→水(液体)→氷(固体)と変化することを思い出して下さい。そして状態図にあてはめてみます。すると、
  A領域が気体、C領域が液体、B領域が固体を表していることが分かります。
  さて、この問題では、気体 → 液体 と変化させたいのですから、A領域からC領域に変化させたい、ということです。
  では、下図の矢印 a、b を見て下さい。
  この矢印のように温度、圧力を変化させると、気体から液体に変わることになりますね。

[5]正解④
  TTより高い温度でないと、C領域には行けません。そして、TTより高い温度で圧力を上げると、A領域からC領域に行けることが分かります。

[6]正解③
  PTより高い圧力でないと、C領域には行けません。そして、PTより高い圧力で温度を下げると、A領域からC領域に行けることが分かります。
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2017センター化学 第2問-問1



[1]正解④
  H2、N2の結合を切るのにエネルギーが必要で、H原子、N原子が結合してNH3分子が出来る時にエネルギーを放出します。これらのエネルギーの差し引きが+46(kJ)ということです。
  また、NH3分中のN-H結合(3か所)をすべて切断するためのエネルギーをQ(kJ)とすると
  NH3 + Q(kJ) = N + 3H と表され、この式の左辺右辺を入れ替えると
  N + 3H = NH3 + Q(kJ) となりますね。
  では、以下の式3つすべてを辺々足してみましょう。
   3/2 H2 = 3H - 3/2 × 436(kJ)
   1/2 N2 = N - 1/2 × 945(kJ)
   N + 3H = NH3 + Q(kJ)
  結果は、
   3/2 H2 + 1/2 N2 = NH3 -1126.5(kJ)+ Q(kJ)
  -1126.5(kJ)+ Q(kJ) = 46(kJ) ですから、これを解いて、
  Q = 1172.5(kJ) となり、
  最も近い値は④ですね。
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2017センター化学 第1問-問6



[8]正解②
  凝固点降下度 Δt は、溶液の質量モル濃度に比例します。
  まず、この溶質x(g)は、x/M (mol)ですね。
  一方、10(mL)で密度dの溶媒の質量は、10d(g)ですから、この溶液の質量モル濃度は、
  x/M × 1000/10d = 100x/Md (mol/kg)となります。
  これらを凝固点降下の式に代入すると、
  Δt=Kf × 100x/Md
  よって、
  d = 100xKf/MΔt となります。
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2017センター化学 第2問-問3






[3]正解⑤
  発生した全酸素O2は 0.05(mol)、
  またこの時の反応式は、2H2O2 → 2H2O + O2  ↑ ですから、
   H2O2 は、0.05(mol)× 2 = 0.1(mol)あったことになります。
  最初の溶液の体積は、100(mL)つまり 0.1(L)ですから、モル濃度は、
  0.1(mol)/0.1(L)= 1(mol/L)

[4]正解③
  最初の20秒間で発生したO2は 0.004(mol)ですから、分解した H2O2 は 0.008(mol)です。
  この時の溶液の体積は、200(mL)つまり 0.2(L)ですから、
  減少したモル濃度は、0.008(mol)/0.2(L)= 0.04(mol/L)となります。(溶液を加えているので体積が増えていることに注意)
  これが20秒間に起こったので、H2O2 の分解速度は、
  0.04(mol/L)/20(s)= 0.002(mol/L・s) = 2 × 10-3(mol/L・s) となります。
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