センター試験<化学>

センター化学本試験 解説

2017年度 センター化学 問題解説

遅くなってしまいましたが、
2017年度のセンター入試
化学、化学基礎、のすべての問題について、
解答、解説を載せました。
いつもより丁寧に説明を記したつもりです。
参考にして下さい。

 2017センター化学・問題
 2017センター化学・解答解説
 2017センター化学・解答解説 <東進予備校> (これも参考に)

 2017センター化学基礎・問題
 2017センター化学基礎・解答解説
 2017センター化学基礎・解答解説 <東進予備校> (これも参考に)

<前の記事へ>
をクリックしてたどると、順番に見れるようにしてあります。
逆順で解きながら、解説をタイピングしていったんですが、
毎度のことながら、タイピングにはすごく時間がかかります。

また、図を載せた方が分かりやすい問題も沢山あります。
後で図を挿入したいと思います。
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2017センター化学 第1問-問2



[3]正解②
  面心立方格子では、各面の対角線上に球が接して並びます。よって、下図のように、各面の対角線の長さは、原子半径 r の4つ分(4r)になります。
  上図では、金属原子が接しているように描かれていませんが、各面では、原子が下図のように接して並んでいます。

  単位格子の一辺の長さ a と対角線の関係を比で表すと、
  a : 4r = 1 : √2
  よって、
  a = 2√2r となります。
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2017センター化学 第1問-問1



[1]正解④
  非金属の単体、もしくは非金属同士の化合物が分子結晶を作りますが、例外は共有結合の結晶のダイヤモンド、二酸化ケイ素、それに黒鉛、ケイ素も忘れないようにしましょう。また、塩化アンモニウムのようなアンモニウム塩はイオン結晶になりますので注意して下さい。
  ①②は共有結合の結晶、③はイオン結晶(複塩)、⑤は金属結晶です。

[2]正解③
  以下の電子式を描けば、すぐに分かります。

  ① 3組(Clに3組) 、 ② 1組(Nに1組) 、 ③ 4組(Oに2組×2)
  ④ 2組(Nに1組×2) 、 ⑤ なし
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2017センター化学 第1問-問3



[4]正解⑥
  気体中の分子の平均の速さが大きいほど、温度が高い、と考えられますね。
  図2では、グラフのピークがある所の速さが大きい方が、温度が高い、と言えます。(ピークの高低の比較ではない)
  また、分子の速さが大きいほど、容器の壁に衝突する回数は増えるので、圧力も大きくなります。
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2017センター化学 第1問-問5



[7]正解⑥
  水蒸気と窒素の混合気体を圧縮すると、水蒸気は、(飽和)水蒸気圧を保ったまま一部凝縮します。窒素は、体積に反比例した圧力となります。
  さて、最初の窒素の分圧は、
  4.50 × 104 - 3.60 × 103 = 4.50 × 104 - 0.36 × 104 = 4.14 × 104(Pa) です。
  容積を半分にした時の窒素の分圧は、
  4.14 × 104 × 2 = 8.28 × 104(Pa)
  これに水蒸気圧が加わったものが全圧ですから、
  8.28 × 104 + 3.60 × 103 = 8.28 × 104 + 0.36 × 104 = 8.64 × 104(Pa) となります。
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2017センター化学 第1問-問4



  状態図を考える時、迷ったら、温度を下げていった時、水は、水蒸気(気体)→水(液体)→氷(固体)と変化することを思い出して下さい。そして状態図にあてはめてみます。すると、
  A領域が気体、C領域が液体、B領域が固体を表していることが分かります。
  さて、この問題では、気体 → 液体 と変化させたいのですから、A領域からC領域に変化させたい、ということです。
  では、下図の矢印 a、b を見て下さい。
  この矢印のように温度、圧力を変化させると、気体から液体に変わることになりますね。

[5]正解④
  TTより高い温度でないと、C領域には行けません。そして、TTより高い温度で圧力を上げると、A領域からC領域に行けることが分かります。

[6]正解③
  PTより高い圧力でないと、C領域には行けません。そして、PTより高い圧力で温度を下げると、A領域からC領域に行けることが分かります。
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2017センター化学 第2問-問1



[1]正解④
  H2、N2の結合を切るのにエネルギーが必要で、H原子、N原子が結合してNH3分子が出来る時にエネルギーを放出します。これらのエネルギーの差し引きが+46(kJ)ということです。
  また、NH3分中のN-H結合(3か所)をすべて切断するためのエネルギーをQ(kJ)とすると
  NH3 + Q(kJ) = N + 3H と表され、この式の左辺右辺を入れ替えると
  N + 3H = NH3 + Q(kJ) となりますね。
  では、以下の式3つすべてを辺々足してみましょう。
   3/2 H2 = 3H - 3/2 × 436(kJ)
   1/2 N2 = N - 1/2 × 945(kJ)
   N + 3H = NH3 + Q(kJ)
  結果は、
   3/2 H2 + 1/2 N2 = NH3 -1126.5(kJ)+ Q(kJ)
  -1126.5(kJ)+ Q(kJ) = 46(kJ) ですから、これを解いて、
  Q = 1172.5(kJ) となり、
  最も近い値は④ですね。
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2017センター化学 第1問-問6



[8]正解②
  凝固点降下度 Δt は、溶液の質量モル濃度に比例します。
  まず、この溶質x(g)は、x/M (mol)ですね。
  一方、10(mL)で密度dの溶媒の質量は、10d(g)ですから、この溶液の質量モル濃度は、
  x/M × 1000/10d = 100x/Md (mol/kg)となります。
  これらを凝固点降下の式に代入すると、
  Δt=Kf × 100x/Md
  よって、
  d = 100xKf/MΔt となります。
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2017センター化学 第2問-問3






[3]正解⑤
  発生した全酸素O2は 0.05(mol)、
  またこの時の反応式は、2H2O2 → 2H2O + O2  ↑ ですから、
   H2O2 は、0.05(mol)× 2 = 0.1(mol)あったことになります。
  最初の溶液の体積は、100(mL)つまり 0.1(L)ですから、モル濃度は、
  0.1(mol)/0.1(L)= 1(mol/L)

[4]正解③
  最初の20秒間で発生したO2は 0.004(mol)ですから、分解した H2O2 は 0.008(mol)です。
  この時の溶液の体積は、200(mL)つまり 0.2(L)ですから、
  減少したモル濃度は、0.008(mol)/0.2(L)= 0.04(mol/L)となります。(溶液を加えているので体積が増えていることに注意)
  これが20秒間に起こったので、H2O2 の分解速度は、
  0.04(mol/L)/20(s)= 0.002(mol/L・s) = 2 × 10-3(mol/L・s) となります。
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2017センター化学 第2問-問4



[5]正解①
  弱酸と弱酸の塩の混合溶液は、緩衝液となります。
  また、溶液中に酢酸CH3COOH、酢酸ナトリウムCH3COONa、どちらも、0.1(mol/L)× 0.1(L)= 0.01(mol)存在しています。

  a.(正) 酢酸ナトリウムCH3COONaは水溶性のイオン結合性物質なので、水中でほぼすべて電離しています。
  b.(正) 酢酸は弱酸でほとんど電離しないので、CH3COOHは0.01(mol)存在しています。また、上記a.の通りCH3COONaはほぼ完全電離で、CH3COONa → CH3COO + Na ですから、CH3COO も 0.01(mol)存在すると考えます。
  c.(正)  この混合溶液中には、CH3COOH、CH3COO 、Na が大量に存在しています。この溶液中に Hを加えると、CH3COO + H → CH3COOH の反応により H が消費されるため、Hはほとんど増加せず、pHもほとんど変化しない、と考えます。
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2017センター化学 第2問-問5



[6]正解④
  左右それぞれの電気分解曹では、 NaCl  →  Na + Cl- のように電離していて、
     これら  Na 、Clが電極に引き付けられます。
  陽極(+極)には、 Clが引き付けられ、2Cl-  → Cl↑+ 2e で、塩素が発生します。
  陰極(-極)には、Na が引き付けられますが、Na はイオン化傾向が大きいため電子を受け取らず、代わりにH2Oが電子を受け取り、2H2O + 2e → H↑+ 2OH で、水素が発生します。
  さて、陽極では、Clと Na が同数存在して電荷が釣り合っていたのですが、Clが減ったので、「Na が余っている状態」と考えて下さい。
  同様に、陽極では、Clと Na が同数存在して電荷が釣り合っていたのですが、OHが増えたので、負電荷 が余っている状態つまり「正電荷 が足りない状態」と考えて下さい。
  これら、陰極の「Na が余っている状態」、陽極の「正電荷 が足りない状態」は、「陽極から陰極に、陽イオン交換膜を経て Na が移動する」ことで解消される、と考えて下さい。(陰極から陽極に、陰イオンが移動してもこの状態を解消できますが、陽イオン交換膜は陽イオンしか通せないので、陽イオンが移動する訳です)
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2017センター化学 第3問-問1



[1][2]正解①⑥
  鉛の最大酸化数は+4(代表例PbO2)です。また、次亜塩素酸HClOは強い酸化作用を持ちます。

  ②粘土は、セメント、陶磁器の原料です。
  ③ガラス中の構成粒子の配列は不規則です。構成粒子の配列が不規則な固体をアモルファス(非晶質、非結晶)と呼びます。
  ④セラミックスは金属の酸化物などを焼結したものですが、ファインセラミックスは製造工程を精密に制御して作られ、出来た物質の機能も優れている(ファイン)ため、このような名称で呼ばれます。
  ⑤空気中で生じる銅のサビは緑青と呼ばれています。(成分は塩基性炭酸銅と言われてきましたが、最近は塩基性硫酸銅が主成分だと言われています)
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2017センター化学 第2問-問6



[7]正解②
  SO2はH2Sと酸化還元反応を起こし、この時SO2は酸化剤として働きます。(通常SO2は還元剤として働く事が多いのですが)また、この時の反応式は、
  SO2 + 2H2S → 2H2O + 3S です。
  さて、H2Sは 0.01(mol/L)× 0.2(L)=0.002(mol)あります。
  これに SO2 を、14/22400 = 0.000625(mol)反応させますが、この SO2 と反応するH2Sは、反応式より、
  0.000625 × 2 = 0.00125(mol)です。
  よって、反応せずに残ったH2Sは、
   0.002 - 0.00125 = 0.00075 = 7.5 × 10-4(mol) となります。
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2017センター化学 第3問-問3



[4]正解⑤
  AのNO2は水に溶けやすく、BのNOは水に溶けにくいので、A、Bの混合気体を水に通すと、気体Bだけが得られてしまうので、目的に反しますね。

  ①AのCOは水に溶けにくく、BのHClは水に良く溶けるので、気体Aだけが得られます。
  ②AのO2は石灰水とは反応せず、BのCO2は石灰水Ca(OH)2と反応して沈殿となって除かれるので、気体Aだけが得られます。(O2が水に溶けにくいことももちろんありますが)
  ③AのN2はNaOHとは反応せず、BのSO2はNaOHと反応して塩となって除かれるので、気体Aだけが得られます。(酸性酸化物が塩基と反応して塩を作る)
  ④AのCl2は濃硫酸とは反応せず、Bの水蒸気H2Oは濃硫酸に吸収されて除かれるので、気体Aだけが得られます。(濃硫酸には吸湿作用がある)
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2017センター化学 第3問-問2



[3]正解②
  ハーバー・ボッシュ法では、窒素と水素を、高温、高圧で反応させます。

  ①Fe触媒下でベンゼンに塩素を作用させると塩素化が起こります。光を当てながらベンゼンに塩素を作用させると付加反応が起こりますので、これと混同しないように。
  ③接触法の触媒V2O5を用いて、SO2を空気(酸素)で酸化してSO3を得ます。これを水に溶かす反応は進行が遅いので、SO3を濃硫酸に吸収させて、希硫酸で薄めて濃硫酸を得る、という方法によっています。
  ④オストワルト法の触媒Ptを用いて、NH3を空気(酸素)で酸化してNOを得ます。これをさらに酸化してNO2を得て、これを水に溶かして硝酸HNO3を得ます。
  ⑤自動車排気ガス中の、燃焼しなかった炭化水素CXHY、窒素酸化物NOXは、ロジウム、パラジウム、白金等の貴金属を触媒として、CO2、N2、H2Oに分解、無害化してから大気中に放出します。
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2017センター化学 第3問-問4



[5]正解⑦
  黄銅中の金属Cu、Znがすべて溶け(Cu2+、Zn2+になり)、これと硫化水素H2Sが反応して沈殿が生じるという流れです。酸性溶液中でH2Sが吹き込まれていることに注意しましょう。
  さて、酸性溶液中でH2Sを吹き込んだ時、Cu2+はCuSの沈殿を生じますが、Zn2+は沈殿を生じません。よって、沈殿はすべてCuSということになります。
  反応する物質量の関係は、Cu → Cu2+ → CuS ですから、
  黄銅中のCuと沈殿CuSのmol比は 1:1 です。
  生じたCuSは、19.2/96 = 0.2(mol)で、黄銅中のCuも 0.2(mol)です。
  このCuの質量は、64 × 0.2(g)ですから、もとの黄銅 20(g)中の質量%は、
  (64 × 0.2)/20 × 100 = 64(%) となります。

   
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2017センター化学 第3問-問5



[6]正解②
  MnO2とHCl(濃塩酸)を混合して加熱すると、塩素Cl2が発生します。
  反応式は、MnO2 + 4HCl → MnCl2 + 2H2O + Cl2 ↑ です。
  反応するMnO2 と Cl2 のmol比は、1:1 ですね。
  さて、MnO2 は、1.74/87 = 0.02(mol)ですから、発生するCl2 も0.02(mol)です。
  これは標準状態で、22.4(L)× 0.02 = 0.448(L)ですから、②の0.45(L)が正解です。
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2017センター化学 第3問-問6






[7]正解⑥
  検流計を流れる電流の向きに注目します。
  「BからAに電流が流れた」ということは、Aが負極、Bが正極ということになりますね。「AからBに電子が流れた」とまず考えてもいいでしょう。
  ということは、イオン化傾向は、A>Bとなります。
  童謡に、残り2つの結果から、C>B、C>A 、が分かります。
  以上より、イオン化傾向の大小は、C>A>B 、ですね。
  さて、解答の一覧を見ると、金属板は、銅Cu、亜鉛Zn、マグネシウムMg、の3つです。
  この3つは、イオン化傾向の大きな順にすぐに並べられますね。
  Mg>Zn>Cu です。
  よって、CはMg、AはZn、BはCu、となり、⑥が正解になります。
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2017センター化学 第4問-問2



[2]正解④
  還元性を示すカルボン酸は、この場合、HCOOHですので、
  エステルAの示性式はHCOOCH、アルコールCはCHOHとなります。
  考えられるアルコールCの構造異性体の示性式は、
  CH-CH-CH-CH-OH 、 CH-CH2-CH(OH)-CH3 
  (CH)-CH-CH-OH 、 (CH)-C-OH 、 の4種類です。
   (光学異性体を含めれば5種類です)

  これは、以下のように、構造を略した式で描く方が分かりやすく、早いです。

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2017センター化学 第4問-問1



[1]正解①
  エチレンに水が付加するとエタノールができますが、アセチレンに水が付加するとアセトアルデヒドができます。

  ②エチレンが付加重合するとポリエチレンができ、アセチレンが付加重合するとポリアセチレンができます。どちらも高分子化合物です。
  ③水素を付加すると、エチレンCH→エタンC2H、アセチレンCH→エチレンCH→エタンC2H、と変化します。
  ④エチレン中の原子は同一平面上、アセチレン中の原子は同一直線状に配置されますので、この文書は正しいです。(同一直線状配置なら、同一平面上配置と言って良い)
  ⑤エチレン、アセチレン、どちらも水に溶けにくい気体なので、水上置換で捕集します。
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2017センター化学 第4問-問3



[3]正解③
  ベンゼン CHを濃硫酸でスルホン化すると、ベンゼンスルホン酸 CHSOH ができます。

[4]正解①
  ベンゼンスルホン酸 C6HSOH を NaOH でアルカリ融解すると、ナトリウムフェノキシド C6HSONa ができます。

[5]正解⑦
  ベンゼン C6H6 を混酸(濃硝酸と濃硫酸の混液)でニトロ化すると、ニトロベンゼン C6HNOができます。

[6]正解⑧
  アニリンを NaNO2 と HCl でジアゾ化すると、塩化ベンゼンジアゾニウム C6H5NΞN・Cl ができます。
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2017センター化学 第4問-問4



[7]正解③
  ブタンCH10中のHのいくつかがClで置換され、CH10-XClX が生じます。
  生じたCO、HO中の、C、H の質量は、
  C 352(mg) × C/CO = 52 × 12/44 =96(mg)
  H 126(mg) × 2H/HO = 126 × 2/18 = 14(mg)
  このC、Hの物質量の比 C:H は、
  C:H = 96/12 : 14/1 = 4 : 7 で、化合物A中のC、Hの物質量の比も同じですね。
  よって、化合物Aは、 CHCl  となります。
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2017センター化学 第5問-問1



[1]正解①
  ナイロン6は、カプロラクタムが開環し、さらに重合してできたものです。

  ②③④は、脱水縮合によって得られる代表的な重合体と単量体の組み合わせです。
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2017センター化学 第4問-問5



[8]正解⑥
  実験Ⅰでは、セッケンが合成され、コロイド状態として存在しています。これに濃い食塩水を混ぜると、セッケンのコロイドが塩析します。

[9]正解⑤
  実験Ⅱでは、セッケンはCa2+、Mg2+などのイオンと水に不溶な塩(固体)を作るので白濁します。
  一方、硫酸ドデシルナトリウム(合成洗剤の一種)は、Ca2+、Mg2+などのイオンと塩を作らず、他の反応も起こさないので、変化は見られません。
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2017センター化学 第5問-問2



[2]正解②
  合成高分子の分子量は、重合度が異なる構成分子の分子量の平均値で表されます。

  ①2種類以上の単量体が重合することを共重合といい、共重合体が生成します。
  ③デンプンは高分子なので、この分子1個で1個のコロイド粒子となります。
  ④DNAとRNAに共通する塩基は、アデニン、グアニン、シトシン、の3種類です。DNAにはさらにチミン、RNAにはさらにウラシルが存在します。
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2017センター化学 第6問-問1



[1]正解③
  ポリイソプレン(天然ゴムの成分)の、元の単量体イソプレンの構造式が違っています。この形では、重合して長い鎖になれません。
  正しくは、CH=C(CH)-CH=CHです。

  ①フロンが重合して、テフロンになる。
  ②プロペン(プロピレン)が重合して、ポリプロピレンになる。
  ④スチレンとジビニルベンゼンが共重合して、スチレンジビニルベンゼン共重合体ができる。(これがイオン交換樹脂の原料となる)
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2017センター化学 第6問-問2



[2]正解③
  ポリ乳酸(組成式CHO、式量72)中のCがすべてCOになると考えられるので
  ポリ乳酸が分解する時の量関係は、 CHO2 → 3CO2  と考えられます。
  ポリ乳酸6(g)中に、ポリ乳酸の繰り返し単位は、6/72 (mol)存在し、
  これから、COが、6/72 (mol) × 3 = 1/4 (mol)発生します。
  よって体積は、22.4(L) × 1/4 = 5.6(L)
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2017センター化学 第7問-問1




[1]正解①
  ジペプチドAは、(NH2基1個)-(NH21個+COOH基1個)
  ジペプチドBは、(NH21個+COOH基1個)-(NH21個+COOH基1個)
  ジペプチドCは、(NH21個+COOH基1個)-(COOH基1個)
  上記の()内は構成アミノ酸を表しています。
  ジペプチドAでは、酸性溶液中で左側の(NH2基)が(NH)となるので、陰極へ移動します。
  ジペプチドBでは、左右の(NH21個+COOH基1個)が共に双性イオンとなっているため、酸性溶液中でも電荷を持ちません。陽極陰極どちらにも移動しません。
  ジペプチドCでは、弱酸性溶液中で右側の(COOH基)が(COOH)となっているので陽陰極へ移動します。
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2017センター化学 第7問-問2



[2]正解③
  C12H22O11 → 2CH12O → 2CuO
  という量関係になります。
  Cu2O = 144(g/mol)より、生じたCu2Oは、14.4/144 = 0.1(mol)です。
  よって、存在していたマルトースC12H22O11は、
  0.1 × 1/2 =0.05(mol)、つまり342(g/mol) × 0.05(mol) = 17.1(g)です。 
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2016センター化学 第1問-問1



[1] ④
  19Kの電子配置は 2-8-8-1 ですから、Kの電子配置は 2-8-8 のAr型です。
  ①、③、⑤、⑥、⑦はNe型です。
 
  ②、⑧は見慣れなくて難しく感じるかもしれませんが、
   この2つは知らなくても問題が解けるように出来ています。
  ②は、第4周期陰性元素なので、第4周期の18族Kr型になります。
  ⑧は、[Ar]3d10という特殊な型になります。
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2016センター化学 第1問-問2



[2] ③
  「面心」立方格子ですから、格子各面の中心に、球の中心があります。
  さらに格子の角に球の中心があります。
  上の格子の図に球を書き加えてみれば、分かりますね。
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2016センター化学 第1問-問3



[3] ②
  メスシリンダー内の酸素の分圧は、1.013 × 105 - 3.6 × 103 = 9.77 × 104 Pa
  PV = nRTより
  n = PV/RT
    = 9.77 × 104 × 0.15/(8.3 × 103 × 300)
    ≒ 5.9 × 103 mol

  このような場合は、メスシリンダー内外の水面を一致させます。
  すると、メスシリンダー内外の圧力は同じになります。
  メスシリンダー外の圧力 = 大気圧
  また、メスシリンダー内には、水蒸気も存在しますから、
  メスシリンダー内の圧力 = 酸素の分圧 + 水蒸気圧 ですね。
  よって、大気圧 = 酸素の分圧 + 水蒸気圧 となり、
  酸素の分圧 = 大気圧 - 水蒸気圧
  の計算で、
酸素の分圧」だけが求まる訳です。
  水上置換では、メスシリンダー内は水蒸気で飽和されていると考えます。
  よって、この時の水蒸気圧は、その温度での飽和水蒸気圧を用いて良いのです。
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2016センター化学 第1問-問4



[4] ③
  この冷却曲線の、点Aと点Bの間の極小点から凝固が始まります。
  凝固点より低いこの極小点まで温度が下がってしまうことを過冷却といいます。
  冷えすぎてしまう訳ですね。
  次に、凝固が始まると、凝固熱を放出するため、凝固点まで温度が上昇しますが、
  その後、温度はしばらく一定の値(凝固点)になります。
  (冷却による熱の吸収分と、凝固熱の放出分がつりあうため)
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2016センター化学 第1問-問5



[5] ⑤
  アボガドロ数個の原子の質量の値が原子量になります。
  この場合、アボガドロ数個の原子の体積を求め、その値に密度をかけると、
  1mol の質量が求まります。
  この質量の値が、原子量になりますね。
  ∴ (6.0 × 1023/8.3 × 1022) × 7.2 ≒ 52 
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2016センター化学 第1問-問6



[6] ①
  浸透は、結果として、溶媒粒子が濃度の高い溶液側に移動する、と考えるので、
  この場合、スクロース溶液の体積が増加し、純水の体積が減少します。
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2016センター化学 第2問-問1



[1] ④
  C2H2 + 5/2 O2 → 2CO2 + H2O(液) + 1300kJ ・・・ (1)
  C6H6 + 15/2 O2 → 6CO2 + 3H2O(液) + 3268kJ ・・・ (2)
  (1)式、(2)式を使って、問われている式を導きましょう。
  (1)式、(2)式中の、O2 、2CO2、H2O(液)が消えればいいですね。
  (1)式×3-(2)式より
  3C2H2 = C6H6 + 632kJ

  ちょっと補足をしておきます。
  もし、C2H2 の生成熱、C6H6 の生成熱が与えられていれば、
  反応熱 = 生成物の生成熱の総和 - 反応物の生成熱の総和
  の関係を使って、あっという間に答が出せます。
  教科書に載っていますので、ぜひ覚えておきましょう。
  しかし、この問題では、生成熱でなく、燃焼熱なので、この手が使えません。
 
  この場合、予備校では、
  反応熱 = 反応物の燃焼熱の総和 - 生成物の燃焼熱の総和
  の関係を教えているようです。(教科書には載っていないはずです)
  この問題では、この関係を使うと、あっという間にできてしまいます!

  反応熱 = 3 × 1300 - 3268
       = 632kJ
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2016センター化学 第2問-問2



[2] ③
  発熱反応では、正反応の活性化エネルギーより、逆反応の活性化エネルギーの方が大きい。
  発熱反応のエネルギー図を描いてみて下さい。すぐ分かります。
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2016センター化学 第2問-問3



[3] ⑥
  ア. メタンCH4 → CO2 → 890kJ
  イ. エタンC2H6 → 2CO2 → 1560kJ
  ウ. エチレンC2H4 → 2CO2 → 1410kJ
  エ. プロパンC3H8 → 3CO2 → 2220kJ
   となるので、どれも同じ物質量のCO2で比較すると、
  ア. 2CO2 → 1780kJ
  イ. 2CO2 → 1560kJ
  ウ. 2CO2 → 1410kJ
  エ. 2CO2 → 1480kJ
   よって、上記で発生した熱量が少ないものほど、
   同一発熱量で比較した時、CO2の発生が多いと考えられます。
   ∴ ウ>エ>イ>ア

  4物質の発熱量をすべて同一にして比較すると、計算がかなり大変になります。
  確か、これに似た過去問があったと思います。
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2016センター化学 第2問-問4



[4] ②
  CH3COOH → CH3COO + H
  Ka = [CH3COO]・[H]/[CH3COOH]
  ∴ [CH3COO]= [CH3COOH]・Ka/[H
  ここで、CH3COOHは弱酸で、ほとんど電離していないので、
  [CH3COOH]= 0.008mol/L (混合後体積が2倍になり濃度が半分になっている)
  また、塩酸は1価の強酸で、
  [H] = 0.01mol/L (混合後体積が2倍になり濃度が半分になっている)
  と考えられるので、
   [CH3COO]= [CH3COOH]・Ka/[H
           = 0.008 × 2.5 × 10-5/0.01
           = 2.0 × 10-5 mol/L
  化学平衡の計算問題は、数をこなして慣れることです。
  電離度が小さい物質の場合は、この問題のように近似もありますが、
  パターンは限られています。
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2016センター化学 第2問-問5



[5] ④
  まず、温度が高い時の方が、平衡時の生成物が多くなっているので、
  この反応は、吸熱反応つまりQは負の値になります。
  また、Xの減少量は、YまたはZの増加量の2倍となっているので、
  a : b = 2 : 1
  2X = Y + Z - Q(kJ) という形ですね。
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2016センター化学 第2問-問6



[6] ②
  どちらの酸化剤も等しい物質量の電子e を物質Aから受け取ったと考えると
  (0.02x/1000) × 5 = (0.01y/1000) × 6 が成り立ちますね。
  ∴ 5x = 3y
  ∴ x/y = 3/5 = 0.6
  このやり方だと、すっきりして分かりやすくなりますね。
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2016センター化学 第3問-問1



[1] ⑤
  酸化亜鉛に塩酸を加えても、水素は発生しません。
   ZnO + 2HCl → ZnCl2 + H2O
  亜鉛に塩酸を加えれば、水素が発生します。
   Zn + 2HCl → ZnCl2 + H2
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2016センター化学 第3問-問3



a
[3] ②
  NaCl からNaを得るには、融解塩電解しかありません。

[4] ③
  NaClからNaHCO3にいたるこの過程はソルベー法ですね。
  生じた
NaHCO3を加熱すると、Na2CO3が得られます。
   2NaHCO3 → Na2CO3 + H2O

b
[5] ②
  2NaHCO3 → Na2CO3
   2 × 84g    106g
    10kg      xkg

  ∴ 2 × 84g : 106g = 10kg : xkg
  ∴ x ≒ 6.3kg
  完全な反応式ではなく、必要な部分の量関係だけ書けばOKです。
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2016センター化学 第3問-問6



[8] ⑤
  FeK(SO4)2・12H2O → 2BaSO4
  また、生じたBaSO4は、4.66/233 = 0.02モルです。
  これと反応したFeK(SO4)2・12H2Oは、0.01モルで5.03g
  よって、FeK(SO4)2・12H2Oの純度は、5.03×100/5.4 ≒ 93.2%
  となります。
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2016センター化学 第4問-問2



[2] ②
  フェノールに濃硝酸と濃硫酸の混合物を作用させると、ニトロ化が起こり、
  ベンゼン環のCにニトロ基 -NO2が結合するので、C-N結合が出来ます。
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