センター試験<化学>

センター化学本試験 解説

2017センター化学 第3問-問2



[3]正解②
  ハーバー・ボッシュ法では、窒素と水素を、高温、高圧で反応させます。

  ①Fe触媒下でベンゼンに塩素を作用させると塩素化が起こります。光を当てながらベンゼンに塩素を作用させると付加反応が起こりますので、これと混同しないように。
  ③接触法の触媒V2O5を用いて、SO2を空気(酸素)で酸化してSO3を得ます。これを水に溶かす反応は進行が遅いので、SO3を濃硫酸に吸収させて、希硫酸で薄めて濃硫酸を得る、という方法によっています。
  ④オストワルト法の触媒Ptを用いて、NH3を空気(酸素)で酸化してNOを得ます。これをさらに酸化してNO2を得て、これを水に溶かして硝酸HNO3を得ます。
  ⑤自動車排気ガス中の、燃焼しなかった炭化水素CXHY、窒素酸化物NOXは、ロジウム、パラジウム、白金等の貴金属を触媒として、CO2、N2、H2Oに分解、無害化してから大気中に放出します。
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2017センター化学 第3問-問4



[5]正解⑦
  黄銅中の金属Cu、Znがすべて溶け(Cu2+、Zn2+になり)、これと硫化水素H2Sが反応して沈殿が生じるという流れです。酸性溶液中でH2Sが吹き込まれていることに注意しましょう。
  さて、酸性溶液中でH2Sを吹き込んだ時、Cu2+はCuSの沈殿を生じますが、Zn2+は沈殿を生じません。よって、沈殿はすべてCuSということになります。
  反応する物質量の関係は、Cu → Cu2+ → CuS ですから、
  黄銅中のCuと沈殿CuSのmol比は 1:1 です。
  生じたCuSは、19.2/96 = 0.2(mol)で、黄銅中のCuも 0.2(mol)です。
  このCuの質量は、64 × 0.2(g)ですから、もとの黄銅 20(g)中の質量%は、
  (64 × 0.2)/20 × 100 = 64(%) となります。

   
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2017センター化学 第3問-問5



[6]正解②
  MnO2とHCl(濃塩酸)を混合して加熱すると、塩素Cl2が発生します。
  反応式は、MnO2 + 4HCl → MnCl2 + 2H2O + Cl2 ↑ です。
  反応するMnO2 と Cl2 のmol比は、1:1 ですね。
  さて、MnO2 は、1.74/87 = 0.02(mol)ですから、発生するCl2 も0.02(mol)です。
  これは標準状態で、22.4(L)× 0.02 = 0.448(L)ですから、②の0.45(L)が正解です。
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2017センター化学 第3問-問6






[7]正解⑥
  検流計を流れる電流の向きに注目します。
  「BからAに電流が流れた」ということは、Aが負極、Bが正極ということになりますね。「AからBに電子が流れた」とまず考えてもいいでしょう。
  ということは、イオン化傾向は、A>Bとなります。
  童謡に、残り2つの結果から、C>B、C>A 、が分かります。
  以上より、イオン化傾向の大小は、C>A>B 、ですね。
  さて、解答の一覧を見ると、金属板は、銅Cu、亜鉛Zn、マグネシウムMg、の3つです。
  この3つは、イオン化傾向の大きな順にすぐに並べられますね。
  Mg>Zn>Cu です。
  よって、CはMg、AはZn、BはCu、となり、⑥が正解になります。
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2017センター化学 第4問-問2



[2]正解④
  還元性を示すカルボン酸は、この場合、HCOOHですので、
  エステルAの示性式はHCOOCH、アルコールCはCHOHとなります。
  考えられるアルコールCの構造異性体の示性式は、
  CH-CH-CH-CH-OH 、 CH-CH2-CH(OH)-CH3 
  (CH)-CH-CH-OH 、 (CH)-C-OH 、 の4種類です。
   (光学異性体を含めれば5種類です)

  これは、以下のように、構造を略した式で描く方が分かりやすく、早いです。

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