センター試験<化学>

センター化学本試験 解説

2016センター化学 第1問-問6



[6] ①
  浸透は、結果として、溶媒粒子が濃度の高い溶液側に移動する、と考えるので、
  この場合、スクロース溶液の体積が増加し、純水の体積が減少します。
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2016センター化学 第2問-問1



[1] ④
  C2H2 + 5/2 O2 → 2CO2 + H2O(液) + 1300kJ ・・・ (1)
  C6H6 + 15/2 O2 → 6CO2 + 3H2O(液) + 3268kJ ・・・ (2)
  (1)式、(2)式を使って、問われている式を導きましょう。
  (1)式、(2)式中の、O2 、2CO2、H2O(液)が消えればいいですね。
  (1)式×3-(2)式より
  3C2H2 = C6H6 + 632kJ

  ちょっと補足をしておきます。
  もし、C2H2 の生成熱、C6H6 の生成熱が与えられていれば、
  反応熱 = 生成物の生成熱の総和 - 反応物の生成熱の総和
  の関係を使って、あっという間に答が出せます。
  教科書に載っていますので、ぜひ覚えておきましょう。
  しかし、この問題では、生成熱でなく、燃焼熱なので、この手が使えません。
 
  この場合、予備校では、
  反応熱 = 反応物の燃焼熱の総和 - 生成物の燃焼熱の総和
  の関係を教えているようです。(教科書には載っていないはずです)
  この問題では、この関係を使うと、あっという間にできてしまいます!

  反応熱 = 3 × 1300 - 3268
       = 632kJ
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2016センター化学 第2問-問2



[2] ③
  発熱反応では、正反応の活性化エネルギーより、逆反応の活性化エネルギーの方が大きい。
  発熱反応のエネルギー図を描いてみて下さい。すぐ分かります。
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2016センター化学 第2問-問3



[3] ⑥
  ア. メタンCH4 → CO2 → 890kJ
  イ. エタンC2H6 → 2CO2 → 1560kJ
  ウ. エチレンC2H4 → 2CO2 → 1410kJ
  エ. プロパンC3H8 → 3CO2 → 2220kJ
   となるので、どれも同じ物質量のCO2で比較すると、
  ア. 2CO2 → 1780kJ
  イ. 2CO2 → 1560kJ
  ウ. 2CO2 → 1410kJ
  エ. 2CO2 → 1480kJ
   よって、上記で発生した熱量が少ないものほど、
   同一発熱量で比較した時、CO2の発生が多いと考えられます。
   ∴ ウ>エ>イ>ア

  4物質の発熱量をすべて同一にして比較すると、計算がかなり大変になります。
  確か、これに似た過去問があったと思います。
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2016センター化学 第2問-問4



[4] ②
  CH3COOH → CH3COO + H
  Ka = [CH3COO]・[H]/[CH3COOH]
  ∴ [CH3COO]= [CH3COOH]・Ka/[H
  ここで、CH3COOHは弱酸で、ほとんど電離していないので、
  [CH3COOH]= 0.008mol/L (混合後体積が2倍になり濃度が半分になっている)
  また、塩酸は1価の強酸で、
  [H] = 0.01mol/L (混合後体積が2倍になり濃度が半分になっている)
  と考えられるので、
   [CH3COO]= [CH3COOH]・Ka/[H
           = 0.008 × 2.5 × 10-5/0.01
           = 2.0 × 10-5 mol/L
  化学平衡の計算問題は、数をこなして慣れることです。
  電離度が小さい物質の場合は、この問題のように近似もありますが、
  パターンは限られています。
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