センター試験<化学基礎>

センター化学基礎本試験 解説

2017年度 センター 化学基礎(追試)問題解説

遅くなってしまいましたが、
2017年度のセンター入試
化学基礎、化学基礎(追試)のすべての問題について、
解答、解説を載せました。
いつもより、丁寧に説明を記したつもりです。
参考にして下さい。

 2017センター化学基礎・問題
 2017センター化学基礎・解答解説
 2017センター化学基礎・解答解説 <東進予備校> (これも参考に)

 2017センター化学基礎(追試)・問題
 2017センター化学基礎(追試)・解答解説

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をクリックしてたどると、順番に見れるようにしてあります。
毎度のことながら、タイピングにはすごく時間がかかるので、アップに手間取っています。
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2017センター追試 化学基礎 第1問-問1



[1]正解⑤
  この中に1種類の物質だけのものは、グルコースC6H12O6 しかありません。
  以下には、入試には余計と思われる説明も入っていますが、

       この問題では、純物質であるグルコースが一目瞭然ですから、悩まずに即断して大丈夫です。

  ①水に、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム等が溶け込んでいる。
  ②水に、酢酸、アミノ酸等が溶け込んでいる。
  ③水に、塩化水素が溶け込んでいる。
  ④コンクリートは、砂や砂利にセメントと水を混ぜて固化させたものです。
   セメントは、石灰石、粘土を高温で焼き、セッコウを混ぜたものです。
  ⑥青銅は、銅Cuと亜鉛Znを溶融して作った合金です。合金は一般的には混合物に分類しておけばいいでしょう。
   (合金はやや複雑で、一般的には、化合物(金属間化合物)と混合物(固容体)が混合した状態ですが、入試では、この知識は問われません)
  ⑦銑鉄は、鉄に数%の炭素が主に含まれ、さらにケイ素、マンガン等が含まれる合金の一種と考えられますので、⑥と同様に混合物と考えればいいです。

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2017センター追試 化学基礎 第1問-問2



[2]正解⑧
  典型元素の同族元素は、価電子数が同じですね。価電子数が最外殻電子数です(18族を除く)から、

  16族の酸素Oと同族の硫黄Sを選びましょう。

  ①Alは13族で3個
  ②Cは14族で4個
  ③Clは17族で7個
  ④Liは1族で1個
  ⑤Mgは12族で2個
  ⑥Neは18族で8個
  ⑦Pは15族で5個
  ⑧Sは16族で6個
  ⑦Cは14族で4個

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2017センター追試 化学基礎 第1問-問3



[3]正解⑥
  分子が結晶になった時、その結晶はすべて分子結晶です。

  ①結晶は、構成粒子が規則正しく並んだ固体です。分子結晶での構成粒子は分子です。
  ②イオン結晶内のイオン結合は強いのですが、分子結晶内の分子間引力は非常に弱いため、

   イオン結晶より分子結晶の方が融点が低くなります。
  ③これも、分子間引力が非常に弱いのが原因です。

   分子結晶を加熱すると、液体を経ずに気体になってしまうものがあります。
  ④分子が、分子間力で規則正しく並んだ結晶が分子結晶です。
  ⑤分子結晶には、電気を導く粒子(電子、イオンなど)がないので、電気を導きません。

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2017センター追試 化学基礎 第1問-問4



[4]正解④
  同じ元素の原子どうしの結合には極性が無く、また、できた分子全体にも極性が生じません。

[5]正解②
  異種元素の原子の結合には極性が生じますが、

  CO2、CH4等の分子では、極性が打ち消しあって、分子全体では極性を持ちません。
  この場合の「極性が打ち消しあう」とは、「正負の電荷の重心が一致する」ということです。

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2017センター追試 化学基礎 第1問-問5



[6]正解③
  38.96 × (100- x)/100 + 40.96 × x/100 = 39.1
  38.96 × (100- x) + 40.96x = 3910
  3896 - 38.96x + 40.96x = 3910
  2x = 14
  よって、
  x = 7(%)となります。

  39 × (100- x)/100 + 41 × x/100 = 39
  と、およその値で計算すると、
  x = 5(%)となって、ダメです! 

  与えられた値で真面目にやりましょう!

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2017センター追試 化学基礎 第1問-問6



[7]正解⑥


  銅Cuは遷移元素ですが、鮮やかな青緑色の炎色反応を示します。
  この他、基本的に、アルカリ金属、アルカリ土類金属が炎色反応を示しますが、
  Li、Na、K、Cu、Ca、Sr、Ba だけで大丈夫ですから、色をしっかり覚えましょう。

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2017センター追試 化学基礎 第1問-問7



[8]正解①
  ビタミンC(アスコルビン酸)には還元作用があり、酸化防止剤として食品に添加されています。

  (また、ビタミンCは無色です)
  
  ②ステンレス鋼は、鉄に、ニッケル、クロム等の金属を加えて作る合金で、

   名称の通り錆びにくい特徴があります。
  ③ プラスチック等の高分子化合物は、分子量の小さな分子を重合させて作ります。
  ④炭酸水素ナトリウムNaHCO3を加熱すると、容易に分解して、CO2の気体を発生します。

   この性質が、ホットケーキ(パンケーキ)等の調理に利用されています。
  ⑤塩化カルシウムには、強い吸湿作用があり、除湿剤、乾燥材として用いられています。
  ⑥アンモニアNH3は、硫酸アンモニウム等の窒素肥料の原料に用いられています。

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2017センター追試 化学基礎 第2問-問2



[10]正解③


  分子量Mの分子1(g)は、
  1/M (mol)で、これがN(個)ですから、
  1 (mol)は、NM(個)となります。
  また、分子量18の分子100(g)は、
  100/18 (mol)ですから、分子の数は、
  100/18 × NM = 100NM/18 (個)となります。  

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2017センター追試 化学基礎 第2問-問1



[9]正解④


  各物質中の酸素の質量比を、それぞれ分数で表してみます。
   ① 2O/SiO2 = 32/60
   ② O/H2O = 16/18
   ③ 2O/CO2 = 32/44
   ④ O/N2O = 16/44


  これらの比較ですが、分子をすべて 32 に揃えると簡単です。
   ① 32/60
   ② 32/36
   ③ 32/44
   ④ 32/88


  ですから、この中の分母が最も大きい④が、最も割合が小さくなります。
  物質1(g)とありますが、これは答を選ぶのに必要ないですね。

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2017センター追試 化学基礎 第2問-問4



[12]正解①
  (COOH)2・2H2O = 126(g/mol)より、(COOH)2・2H2O は、12.6/126 = 0.1(mol)
  また、この中に(COOH)2 も、12.6/126 = 0.1(mol)あります。
  水溶液全量が1(L)ですから、シュウ酸(COOH)2 のモル濃度は、
  0.1(mol/L) となります。
  
  ② 1(mol/L)の塩酸10(mL)に水を加えて1(L)とする、なら正解です。
   なら、この問題文も正しいのでは? 
   まず、1(mol/L)の塩酸10(mL)の密度は1ではないので、10(g)ではありません。
   さらに、できた溶液は、10+990=1000(g)ですが、これも密度は1ではないので、1(L)ではありません。
   そもそも、ある濃度のモル濃度の溶液を調整する時、溶媒だけの体積や質量を量って加えるということはしません。
  ③ pH = 2 にしたいということは、[H]=10-2(mol/L) にすればいいのですから、これは正しいのでは?
   いいえ。

   0.1(mol/L)の H2SO4 中の [H]は、0.2 (mol/L)ですから、これを10倍に薄めると、0.02 = 2 × 10-2 (mol/L)となり、pH は 2 より小さくなります。

  ④ 100(g)の水酸化ナトリウムに水を加えて1000(g)とすれば、正しい文章です。しかし、できる溶液の密度は 1 ではないので、水を加えて1(L)にすると1000(g)にはなっていません。

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2017センター追試 化学基礎 第2問-問3



[11]正解⑧
  水にも希硫酸にも反応する金属は、上記では、Ca、Li だけです。
  水とは反応しないが、希硫酸には反応する金属は、上記では、Al、Fe だけです。
  水にも希硫酸にも反応しない金属は、上記では、Ag だけです。  
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2017センター追試 化学基礎 第2問-問5



[13]正解①
  酸の濃度をa(mol/L)とすると、この酸の中のH は、
   a(mol/L) × x/1000 (L) × n = axn/1000 (mol) です。
  同様に、塩基の水溶液の中のOH は、
   c(mol/L) × y/1000 (L) × m = cym/1000 (mol) です。
  酸、塩基が過不足なく中和する時、H(mol)= OH(mol) ですから、
   axn/1000 = cym/1000
  これを a について解くと、
   a = cym/xn (mol/L) となります。
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2017センター追試 化学基礎 第2問-問6



[14]正解②
  塩酸中の溶質HClは、HCl → H + Cl と電離していて、これらのイオンが電気を導きます。

  ①水酸化バリウムBa(OH)2は、2価の塩基です。
  ③ブレンステッド・ローリーの酸の定義そのものですね。
  ④常温の中性溶液中では、[H] = [OH] = 10-7(mol/L)です。
  ⑤弱塩基の塩である塩化アンモニウムに、強塩基を加えると、弱塩基であるアンモニアが追い出されて発生します。
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2017センター追試 化学基礎 第2問-問7



[15]正解④
  この時の反応は、KI 中の Iの電子が H2O2 に取られる酸化還元反応です。
   2I  →  I2 + 2e
   H2O2 + 2H+ 2e→ 2H2O
  の2式を足すと、下式が得られます。
   H2O2 + 2H+ 2I  →  I2 + 2H2O
  この式から、反応した H2O2 と、生じた I2 の比は、
   H2O2 : I2 = 1(mol) : 1(mol) = 34(g) : 1(mol) となりますね。
  よって、H2O2 , I2 = 0.(g) , 0(mol) と、H2O2 , I2 = 0.34(g) , 0.01(mol) の2点を通る④が正解です。
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2017年度 センター 化学基礎 問題解説

遅くなってしまいましたが、
2017年度のセンター入試
化学、化学基礎、のすべての問題について、
解答、解説を載せました。
いつもより、丁寧に説明を記したつもりです。
参考にして下さい。

 2017センター化学・問題
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逆順で解きながら、解説をタイピングしていったんですが、
毎度のことながら、タイピングにはすごく時間がかかります。

また、図を載せた方が分かりやすい問題も沢山あります。
後で図を挿入したいと思います。
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2017センター化学基礎 第1問-問1



[1]正解⑤
  酸素の同素体には、酸素O、オゾンOが存在します。

  ①炭素の同素体は、ダイヤモンド、黒鉛、それにフラーレンを覚えておきましょう。
  ②黒鉛は電気を導きます。(電極や抵抗体に用いられています)
  ③リンの同素体には、黄リン、赤リンがあります。
  ④硫黄の同素体には、斜方硫黄、単斜硫黄、ゴム状硫黄があり、ゴム状硫黄にはゴムのような弾力性があります。
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2017センター化学基礎 第1問-問3



[3]正解③
  H-O-H と、単結合のみでつながっています。(なお、形は折れ線型です)

  ① NΞN 三重結合のみ
  ② O=O 二重結合のみ
  ④ O=C=O 二重結合のみ
  ⑤ H-CΞC-H 単結合と三重結合
  ⑥ HC=CH2 (HC間は単結合が2つある)単結合と二重結合
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2017センター化学基礎 第1問-問2



[2]正解②
  ①Arは原子番号18で陽子数も18です。質量数38ですから、中性子数は、38-18=20
  ②陽子数は18、質量数40ですから、中性子数は、40-18=22
  ③Caは原子番号20、陽子数20です。質量数40ですから、中性子数は、40-20=20
  ④Clは原子番号17、陽子数17です。質量数37ですから、中性子数は、37-17=20
  ⑤Kは原子番号19、陽子数19です。質量数39ですから、中性子数は、39-19=20
  ⑥陽子数は19、質量数40ですから、中性子数は、40-19=21
  よって、②が最も多い

  ※原子番号を覚えておかないと解けませんが、周期表の暗記で、H~Caまでは順番に覚えていますよね。これで大丈夫です。(BrやXe等の原子番号が必要になるのは2次試験の時だけです)  
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2017センター化学基礎 第1問-問4



[4]正解①
  ①は、外観からイオン結晶っぽく見えるんでしょうか? 二酸化ケイ素は2つの非金属元素が共有結合で次々につながった「共有結晶」の仲間です。
イオン結晶は、金属元素と非金属元素が結合(イオン結合)した物質です。あと、金属元素を含みませんがアンモニウム塩もイオン結晶です。②③⑤⑥はすべて金属元素と非金属元素の組み合わせですね。

[5]正解③
  3原子分子ですが、O=C=O  と、原子が一直線に並んだ分子です。

  ① 正四面体型
  ② 折れ線型
  ④ 三角すい型
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2017センター化学基礎 第1問-問6



[7]正解⑥
  この実験は、水に溶けやすい気体が水に溶けることによって、フラスコ内が減圧状態になり、そこに水が入ってくる、という原理を利用しています。アンモニアは極めて水に溶けやすいのですが、メタンは水に溶けにくいので、この実験には使えません。
  
  ①アンモニアは水に溶けやすく、空気より軽いので上方置換法で捕集します。
  ②アンモニアが水に溶け、フラスコ内の圧力が下がることによって、ビーカーの水がフラスコ内に噴出します。ですから、すき間があるとそこから空気が入ってしまい、フラスコ内の圧力は外圧と同じになってしまいます。
  ③アンモニアは水に溶けて、アンモニアの体積の分が、入ってくる水の体積になります。よって、フラスコに入れるアンモニアの量が少ないと噴き上がる水の量も少なくなります。
  ④内側が水で濡れたフラスコにアンモニアを捕集しようとすると、アンモニアはその水に溶けてしまい、フラスコ内のアンモニアの気体が少なくなってしまいます。
  ⑤噴き上がった水にアンモニアが溶けるので、溶液は塩基性になりpH指示薬のBTBは青色になります。
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2017センター化学基礎 第1問-問5



[6]正解③
  外圧が大きくなれば沸騰しにくくなる、と覚えておけばいいでしょう。外から押さえつけられるんですから。
  圧力が高い圧力なべの中では沸点が上がり、圧力が低い山の上では沸点が下がることを思い出して下さい。
(ところで、外圧が大きくなると蒸発しにくくなって蒸気圧も下がるんでしょうか?
いいえ! 外圧が大きくなっても蒸気圧は変わらないんですよ! 外圧が大きくなると、凝縮する量が増えるので、気液平衡の温度は高くなる、つまり沸点は上がるという訳なんです)

  ①同じ物資量で、気体より液体の方が体積はかなり小さいですね。
  ②液体でも気体でも構成粒子は自由に移動しているため、相互の位置関係は変わっていきます。
  ④固体から直接気体に変化する現象を昇華と言いますが、昇華しやすい物質が存在します。(粒子間の引力が弱い分子性物質等がこれにあたります)
  ⑤絶対零度より高い温度であれば、沸点未満の温度でも液体の表面から空間に飛び出していく粒子が存在します。
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2017センター化学基礎 第1問-問7



[8]正解③
  塩素には酸化作用があり、水道水の殺菌に利用されています。

  ①リサイクルでアルミニウムを得る方が エネルギーを 1/30 以下に節約できます。
  ②食品が空気に触れると油分などの酸化が進んでいきます。密封した場合でも、袋の中に残っている酸素が食品を酸化させます。 これを避けるため、袋に窒素やアルゴン等の気体を充てんさせます。
  ④プラスチックは人工物ということもあり、自然界では分解されにくい。
   (最近は、自然界で分解される生分解性プラスチックのようなものも作られています)
  ⑤天然の雨水には大気中の二酸化炭素が常に溶け込んでいて、pH≒5.6 の弱酸性になっています。
  ⑥家庭等で使う洗剤は、水になじむ親水基と、油になじむ疎水基をあわせ持ち、油分などの汚れを水中に分散させる事が出来ます。
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2017センター化学基礎 第2問-問1



[9]正解①
  普通に考えれば、4Lの水素、1Lのヘリウムの重さを計算する、となりますが・・・

  H = 2(g/mol)、He = 4(g/mol) ですから、
  水素4(mol)、ヘリウム1(mol)、の体積で考える(水素22.4L×4、ヘリウム22.4L)と、
  2g×4/4g = 2 ですから、H は He の 2倍重いとなり、
  これは、水素4L、ヘリウム1Lの場合も同じであることが分かります。
  (共に22.4Lで考えると、HeはH の 4g/2g = 2倍重いことになりますから、水素がヘリウムの2倍の体積なら同じ重さになり、水素がヘリウムの2倍以上の体積なら水素の方が重くなると考えてもいいですね)

  ② CH=16(g/mol)より、このメタンは1(mol)でこの中のH原子は4.0(mol)
  ③ 25/(100+25) = 25/125 × 100 = 20(%)
  ④ NaOH = 40(g/mol)より、NaOH4(g)は、4/40 = 0.1(mol)
    これが0.1(L)中にあるので、0.1/0.1 = 1.0(mol/L)
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2017センター化学基礎 第2問-問2



[10]正解②
  この分子w(g)の物質量は、w/M (mol)です。
  また、w/M (mol)を分子数で表すと、
  (w/M) × NA = wNA/M (個)です。
  一方、この分子w(g)の占める面積はX(cm)ですから、
  分子1個の占める面積(断面積)は、X ÷ (wNA/M) = XM/wNA
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2017センター化学基礎 第2問-問3



[11]正解②
  CHOH → 2CO2 
  ですから、CHOH は、生じたCO2 の 1/2 の物質量となります。
  また、44gのCO2 は、44/44 = 1mol なので、
  CHOH は、1 × 1/2 = 0.5mol
  CHOH = 46g/mol より
  46g/mol × 0.5mol = 23g
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2017センター化学基礎 第2問-問4



[12]正解④
  ①駒込ピペット、②ビュレット、③メスシリンダー、⑤メスフラスコ

[13]正解④
  操作Ⅰでは、最終的に用いる溶液で洗浄します。共洗いですね。
  最後に水で洗浄したあとに溶液を吸い取ると、溶液が薄まってしまいますね。
  操作Ⅱですが、液体の体積を測定する時の基本です。
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2017センター化学基礎 第2問-問5



[14]正解⑤
  ポイントが3つあります。

  1つめは、指示薬の色が何色から何色に変わっていったかを見て下さい。
  これより、AとBは塩基だと分かります。
  ですから、これをHCl(強酸)で中和したことになります。
  同様に、Cは酸だと分かり、これをNaOH(強塩基)で中和したことになります。

  2つめは、指示薬の色の変わり方が、急激か徐々かに注目して下さい。
  Aでは、フェノールフタレインが徐々に変色しており、弱塩基と強酸の滴定であることが分かります。(弱塩基と強酸の中和点は酸性側)
  同様にCでは、メチルオレンジが徐々に変色しており、弱酸と強塩基の滴定であることが分かります。(弱酸と強塩基の中和点は塩基性側)
  フェノールフタレインの変色域は塩基性側、メチルオレンジの変色域は酸性側なのでこう言えるのですが、滴定曲線と変色域を重ねた図があると一目瞭然なんです。
  ということは、Aは弱塩基ですからNH、Cは弱酸ですからCHCOOHとなります。

  3つめは、中和に要した液量に着目します。
  A、Bは塩基と分かりましたが、化合物群の塩基はNH、KOH、Ca(OH)の3つです。
  BはAの2倍量の酸で中和されたので、Aは1価の塩基、Bは2価の塩基Ca(OH)と考えられます。
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2017センター化学基礎 第2問-問6



[15]正解⑥
  MnO + aHO + be → MnO + 2aOH ・・・ (1)
  M2+ → M3+ + e ・・・ (2)
  MnO + cM2+ + aHO → MnO + cM3+  + 2aOH ・・・ (3)
  (1)式のOの数に着目すると、4+a = 2+2a より、a=2
  また、(1)式の左右の電荷に着目すると、-1-b = -4 より、b=3
  さらに(3)式の電荷に着目すると、 -1+2c = 3c-4 より、c=3
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2017センター化学基礎 第2問-問7



[16]正解④
  図2から、二酸化炭素COが0.025mol発生した時に、
  塩酸中のHClがすべて反応したことが分かります。
    反応式より、この時のHClは、0.025×2 = 0.05mol。これが25mL中にあるので、
  0.05mol/0.025L = 2mol/L
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2016センター化学基礎 第1問-問2



a
[2] ④
  NH4+ 中のHとNは、どちらも非共有電子対はありません。
  Hには、元々非共有電子対がありません。
  また、N原子は、非共有電子対を持っていますが、
  NH3にH+ が配位結合してNH4+ が出来る時、非共有電子対が使われてしまうため、
  N原子の非共有電子対は無くなります。

b
[3] ①
  H2OにはO-H結合が2か所あるので、
  共有電子対が2組あることになります。
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2016センター化学基礎 第1問-問3



[4] ③
  a ~ f 中で最もイオン化エネルギーが大きいのは、18族のd(Ne)です。
  イオン化エネルギーが極大になる元素は18族、
  18族の中では、原子番号が小さいほどイオン化エネルギーは大きくなります。
  (イオン化エネルギー最大はHeですね)
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2016センター化学基礎 第1問-問5



[6] ③
  青銅A中のスズは、2.8kg × 4.0/100 = 0.112kg
  青銅B中のスズは、1.2kg × 30/100 = 0.36kg
  ∴ これらを混合した青銅C4.0kg中のスズは、0.112 + 0.36 = 0.472kg
  ∴ 青銅C1.0kg中のスズは、(0.472/4)kg → (472/4)g
  ∴ このスズの物質量は、(472/4) × 1/119 ≒ 0.99mol
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2016センター化学基礎 第1問-問6




[7] ⑦
  反応を止めたい時に、反応物の固体と液体を分離させます。
  ふたまた試験管のくびれは、試験管を傾けて液体と固体を分離させようとした時に、
  固体だけが、くびれの所で止まるようになっています。
  発生する二酸化炭素CO2は空気より重いので、下方置換で捕集します。
  また、CO2石灰水Ca(OH)2と反応して、
  炭酸カルシウムCaCO3の白色沈殿を生じます。結果、溶液が白濁します。
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2016センター化学基礎 第2問-問2



[10] ②
  C 1.1g × 12/44 = 0.3g
  H 0.9g × 2/18 = 0.1g
  O 0.80g-(0.3+0.1)g = 0.4g
  物質量比 C : H : O = (0.3/12) : (0.1/1.0) : (0.4/16) = 1 : 4 : 1
  ∴ この物質の組成式は、CH4Oとなり、適する分子式はCH3OHのみとなります。
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2016センター化学基礎 第2問-問6



[15] ④
  この反応の反応式は、
  AgNO3 + NaCl → NaNO3 + AgCl
  で、酸化還元されている元素はありません。
  (俗説ですが、沈殿反応の多くは、酸化還元反応ではない)
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2016センター化学基礎 第2問-問7



[16] ⑥
  イオン化傾向の大きな金属が、電子e を放出して、陽イオンとなって溶け出します。
  電子を放出するのだから、酸化されています。
  また、電子e を放出する極が負極です。(-を出す側が-極)
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2015センター化学基礎 第1問-4、5



 問1
 電子式であらわされている物質は、原子間が三重結合です。
 選択肢の①と⑤は単結合、④は二重結合、
 ③はやや特殊ですが二重結合と三重結合の中間です。(教わりません)
 ②が三重結合です。
 また、非共有電子対が各原子に1対ずつありますね。
答[4]②

 問2
 
 COは3原子分子の直線型で、結合の極性が打ち消されていて、
 分子全体では無極性となっています。
 HOは3原子分子の折れ線型で、結合の極性が打ち消されず極性分子です。
 CHClは、まずCHが正四面体無極性と考えます。
 CHのH1個がClに置き換わるので、分子に極性が生じてきます。
答[5]①
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2015センター化学基礎 第1問-6、7



 問6
 アンモニア分子中には共有結合のみ存在します。
 (NHとHは配位結合によりNHを生じますが、ここでは関係ありませんね)
 炭酸カルシウム中には、イオン結合とCとOの間の共有結合が存在します。
答[6]②

 問7
 鉄鉱石は、鉄の酸化物からできています。
 この鉄の酸化物中の酸素OをコークスCと結合させて除きます。
 つまり、鉄鉱石をコークスで還元する訳です。
答[7]④
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2015センター化学基礎 第2問-8、9



 問1
 最も体積が大きい物質は、物質量(mol)が最も大きい物質です。
 1gの物質量は、1/分子量 ですから、
 分子量の最小の物質が、物質量が最大で、体積も最大ということになります。
 ここではCHの分子量が16で最小です。
答[8]②

 問2
  CH + 5O → 3CO + 4HO
 の反応式がすぐに書けますね。
 1molの CHを燃焼させたので、
 5molのOが使われ、3molのCOと4molのHOが生じました。
答[9]①
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2015センター化学基礎 第2問-10、11



 問3
 4gのNaOHは、4/40 = 0.1mol
 これが溶液1L中に存在しているので
 (公式を使うまでもなく) 0.1mol/L ですね。
答[10]③

 問4
 ブレンステッドの定義では「Hを相手に与えるものが酸」です。
 反応Ⅰでは、逆反応において、bのHOがHを放出してHOになっていることが分かります。
 反応Ⅱでは、正反応において、cのHOがHを放出してOHになっていることが分かります。
答[11]④
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