センター試験<化学基礎>

センター化学基礎本試験 解説

2017年度 センター 化学基礎(追試)問題解説

遅くなってしまいましたが、
2017年度のセンター入試
化学基礎、化学基礎(追試)のすべての問題について、
解答、解説を載せました。
いつもより、丁寧に説明を記したつもりです。
参考にして下さい。

 2017センター化学基礎・問題
 2017センター化学基礎・解答解説
 2017センター化学基礎・解答解説 <東進予備校> (これも参考に)

 2017センター化学基礎(追試)・問題
 2017センター化学基礎(追試)・解答解説

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毎度のことながら、タイピングにはすごく時間がかかるので、アップに手間取っています。
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2017センター追試 化学基礎 第1問-問1



[1]正解⑤
  この中に1種類の物質だけのものは、グルコースC6H12O6 しかありません。
  以下には、入試には余計と思われる説明も入っていますが、

       この問題では、純物質であるグルコースが一目瞭然ですから、悩まずに即断して大丈夫です。

  ①水に、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム等が溶け込んでいる。
  ②水に、酢酸、アミノ酸等が溶け込んでいる。
  ③水に、塩化水素が溶け込んでいる。
  ④コンクリートは、砂や砂利にセメントと水を混ぜて固化させたものです。
   セメントは、石灰石、粘土を高温で焼き、セッコウを混ぜたものです。
  ⑥青銅は、銅Cuと亜鉛Znを溶融して作った合金です。合金は一般的には混合物に分類しておけばいいでしょう。
   (合金はやや複雑で、一般的には、化合物(金属間化合物)と混合物(固容体)が混合した状態ですが、入試では、この知識は問われません)
  ⑦銑鉄は、鉄に数%の炭素が主に含まれ、さらにケイ素、マンガン等が含まれる合金の一種と考えられますので、⑥と同様に混合物と考えればいいです。

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2017センター追試 化学基礎 第1問-問2



[2]正解⑧
  典型元素の同族元素は、価電子数が同じですね。価電子数が最外殻電子数です(18族を除く)から、

  16族の酸素Oと同族の硫黄Sを選びましょう。

  ①Alは13族で3個
  ②Cは14族で4個
  ③Clは17族で7個
  ④Liは1族で1個
  ⑤Mgは12族で2個
  ⑥Neは18族で8個
  ⑦Pは15族で5個
  ⑧Sは16族で6個
  ⑦Cは14族で4個

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2017センター追試 化学基礎 第1問-問3



[3]正解⑥
  分子が結晶になった時、その結晶はすべて分子結晶です。

  ①結晶は、構成粒子が規則正しく並んだ固体です。分子結晶での構成粒子は分子です。
  ②イオン結晶内のイオン結合は強いのですが、分子結晶内の分子間引力は非常に弱いため、

   イオン結晶より分子結晶の方が融点が低くなります。
  ③これも、分子間引力が非常に弱いのが原因です。

   分子結晶を加熱すると、液体を経ずに気体になってしまうものがあります。
  ④分子が、分子間力で規則正しく並んだ結晶が分子結晶です。
  ⑤分子結晶には、電気を導く粒子(電子、イオンなど)がないので、電気を導きません。

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2017センター追試 化学基礎 第1問-問4



[4]正解④
  同じ元素の原子どうしの結合には極性が無く、また、できた分子全体にも極性が生じません。

[5]正解②
  異種元素の原子の結合には極性が生じますが、

  CO2、CH4等の分子では、極性が打ち消しあって、分子全体では極性を持ちません。
  この場合の「極性が打ち消しあう」とは、「正負の電荷の重心が一致する」ということです。

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2017センター追試 化学基礎 第1問-問5



[6]正解③
  38.96 × (100- x)/100 + 40.96 × x/100 = 39.1
  38.96 × (100- x) + 40.96x = 3910
  3896 - 38.96x + 40.96x = 3910
  2x = 14
  よって、
  x = 7(%)となります。

  39 × (100- x)/100 + 41 × x/100 = 39
  と、およその値で計算すると、
  x = 5(%)となって、ダメです! 

  与えられた値で真面目にやりましょう!

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2017センター追試 化学基礎 第1問-問6



[7]正解⑥


  銅Cuは遷移元素ですが、鮮やかな青緑色の炎色反応を示します。
  この他、基本的に、アルカリ金属、アルカリ土類金属が炎色反応を示しますが、
  Li、Na、K、Cu、Ca、Sr、Ba だけで大丈夫ですから、色をしっかり覚えましょう。

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2017センター追試 化学基礎 第1問-問7



[8]正解①
  ビタミンC(アスコルビン酸)には還元作用があり、酸化防止剤として食品に添加されています。

  (また、ビタミンCは無色です)
  
  ②ステンレス鋼は、鉄に、ニッケル、クロム等の金属を加えて作る合金で、

   名称の通り錆びにくい特徴があります。
  ③ プラスチック等の高分子化合物は、分子量の小さな分子を重合させて作ります。
  ④炭酸水素ナトリウムNaHCO3を加熱すると、容易に分解して、CO2の気体を発生します。

   この性質が、ホットケーキ(パンケーキ)等の調理に利用されています。
  ⑤塩化カルシウムには、強い吸湿作用があり、除湿剤、乾燥材として用いられています。
  ⑥アンモニアNH3は、硫酸アンモニウム等の窒素肥料の原料に用いられています。

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2017センター追試 化学基礎 第2問-問2



[10]正解③


  分子量Mの分子1(g)は、
  1/M (mol)で、これがN(個)ですから、
  1 (mol)は、NM(個)となります。
  また、分子量18の分子100(g)は、
  100/18 (mol)ですから、分子の数は、
  100/18 × NM = 100NM/18 (個)となります。  

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2017センター追試 化学基礎 第2問-問1



[9]正解④


  各物質中の酸素の質量比を、それぞれ分数で表してみます。
   ① 2O/SiO2 = 32/60
   ② O/H2O = 16/18
   ③ 2O/CO2 = 32/44
   ④ O/N2O = 16/44


  これらの比較ですが、分子をすべて 32 に揃えると簡単です。
   ① 32/60
   ② 32/36
   ③ 32/44
   ④ 32/88


  ですから、この中の分母が最も大きい④が、最も割合が小さくなります。
  物質1(g)とありますが、これは答を選ぶのに必要ないですね。

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2017センター追試 化学基礎 第2問-問4



[12]正解①
  (COOH)2・2H2O = 126(g/mol)より、(COOH)2・2H2O は、12.6/126 = 0.1(mol)
  また、この中に(COOH)2 も、12.6/126 = 0.1(mol)あります。
  水溶液全量が1(L)ですから、シュウ酸(COOH)2 のモル濃度は、
  0.1(mol/L) となります。
  
  ② 1(mol/L)の塩酸10(mL)に水を加えて1(L)とする、なら正解です。
   なら、この問題文も正しいのでは? 
   まず、1(mol/L)の塩酸10(mL)の密度は1ではないので、10(g)ではありません。
   さらに、できた溶液は、10+990=1000(g)ですが、これも密度は1ではないので、1(L)ではありません。
   そもそも、ある濃度のモル濃度の溶液を調整する時、溶媒だけの体積や質量を量って加えるということはしません。
  ③ pH = 2 にしたいということは、[H]=10-2(mol/L) にすればいいのですから、これは正しいのでは?
   いいえ。

   0.1(mol/L)の H2SO4 中の [H]は、0.2 (mol/L)ですから、これを10倍に薄めると、0.02 = 2 × 10-2 (mol/L)となり、pH は 2 より小さくなります。

  ④ 100(g)の水酸化ナトリウムに水を加えて1000(g)とすれば、正しい文章です。しかし、できる溶液の密度は 1 ではないので、水を加えて1(L)にすると1000(g)にはなっていません。

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2017センター追試 化学基礎 第2問-問3



[11]正解⑧
  水にも希硫酸にも反応する金属は、上記では、Ca、Li だけです。
  水とは反応しないが、希硫酸には反応する金属は、上記では、Al、Fe だけです。
  水にも希硫酸にも反応しない金属は、上記では、Ag だけです。  
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2017センター追試 化学基礎 第2問-問5



[13]正解①
  酸の濃度をa(mol/L)とすると、この酸の中のH は、
   a(mol/L) × x/1000 (L) × n = axn/1000 (mol) です。
  同様に、塩基の水溶液の中のOH は、
   c(mol/L) × y/1000 (L) × m = cym/1000 (mol) です。
  酸、塩基が過不足なく中和する時、H(mol)= OH(mol) ですから、
   axn/1000 = cym/1000
  これを a について解くと、
   a = cym/xn (mol/L) となります。
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2017センター追試 化学基礎 第2問-問6



[14]正解②
  塩酸中の溶質HClは、HCl → H + Cl と電離していて、これらのイオンが電気を導きます。

  ①水酸化バリウムBa(OH)2は、2価の塩基です。
  ③ブレンステッド・ローリーの酸の定義そのものですね。
  ④常温の中性溶液中では、[H] = [OH] = 10-7(mol/L)です。
  ⑤弱塩基の塩である塩化アンモニウムに、強塩基を加えると、弱塩基であるアンモニアが追い出されて発生します。
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2017センター追試 化学基礎 第2問-問7



[15]正解④
  この時の反応は、KI 中の Iの電子が H2O2 に取られる酸化還元反応です。
   2I  →  I2 + 2e
   H2O2 + 2H+ 2e→ 2H2O
  の2式を足すと、下式が得られます。
   H2O2 + 2H+ 2I  →  I2 + 2H2O
  この式から、反応した H2O2 と、生じた I2 の比は、
   H2O2 : I2 = 1(mol) : 1(mol) = 34(g) : 1(mol) となりますね。
  よって、H2O2 , I2 = 0.(g) , 0(mol) と、H2O2 , I2 = 0.34(g) , 0.01(mol) の2点を通る④が正解です。
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2017年度 センター 化学基礎 問題解説

遅くなってしまいましたが、
2017年度のセンター入試
化学、化学基礎、のすべての問題について、
解答、解説を載せました。
いつもより、丁寧に説明を記したつもりです。
参考にして下さい。

 2017センター化学・問題
 2017センター化学・解答解説
 2017センター化学・解答解説 <東進予備校> (これも参考に)

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 2017センター化学基礎・解答解説 <東進予備校> (これも参考に)

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をクリックしてたどると、順番に見れるようにしてあります。
逆順で解きながら、解説をタイピングしていったんですが、
毎度のことながら、タイピングにはすごく時間がかかります。

また、図を載せた方が分かりやすい問題も沢山あります。
後で図を挿入したいと思います。
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2017センター化学基礎 第1問-問1



[1]正解⑤
  酸素の同素体には、酸素O、オゾンOが存在します。

  ①炭素の同素体は、ダイヤモンド、黒鉛、それにフラーレンを覚えておきましょう。
  ②黒鉛は電気を導きます。(電極や抵抗体に用いられています)
  ③リンの同素体には、黄リン、赤リンがあります。
  ④硫黄の同素体には、斜方硫黄、単斜硫黄、ゴム状硫黄があり、ゴム状硫黄にはゴムのような弾力性があります。
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2017センター化学基礎 第1問-問3



[3]正解③
  H-O-H と、単結合のみでつながっています。(なお、形は折れ線型です)

  ① NΞN 三重結合のみ
  ② O=O 二重結合のみ
  ④ O=C=O 二重結合のみ
  ⑤ H-CΞC-H 単結合と三重結合
  ⑥ HC=CH2 (HC間は単結合が2つある)単結合と二重結合
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2017センター化学基礎 第1問-問2



[2]正解②
  ①Arは原子番号18で陽子数も18です。質量数38ですから、中性子数は、38-18=20
  ②陽子数は18、質量数40ですから、中性子数は、40-18=22
  ③Caは原子番号20、陽子数20です。質量数40ですから、中性子数は、40-20=20
  ④Clは原子番号17、陽子数17です。質量数37ですから、中性子数は、37-17=20
  ⑤Kは原子番号19、陽子数19です。質量数39ですから、中性子数は、39-19=20
  ⑥陽子数は19、質量数40ですから、中性子数は、40-19=21
  よって、②が最も多い

  ※原子番号を覚えておかないと解けませんが、周期表の暗記で、H~Caまでは順番に覚えていますよね。これで大丈夫です。(BrやXe等の原子番号が必要になるのは2次試験の時だけです)  
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2017センター化学基礎 第1問-問4



[4]正解①
  ①は、外観からイオン結晶っぽく見えるんでしょうか? 二酸化ケイ素は2つの非金属元素が共有結合で次々につながった「共有結晶」の仲間です。
イオン結晶は、金属元素と非金属元素が結合(イオン結合)した物質です。あと、金属元素を含みませんがアンモニウム塩もイオン結晶です。②③⑤⑥はすべて金属元素と非金属元素の組み合わせですね。

[5]正解③
  3原子分子ですが、O=C=O  と、原子が一直線に並んだ分子です。

  ① 正四面体型
  ② 折れ線型
  ④ 三角すい型
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