化学補講ふり返り

力ついているか、いつも自分で確認していますか?

量関係の基本形の1つ


 まず、化学反応式を書きましょう。
酸化マンガン(Ⅳ)は触媒なので、反応式中には書かなくてOKです。
 2HO → 2HO + O

(1)溶液(過酸化水素水)10g中の溶質(HO)は、
 10g × (3.4/100) = 0.34g
(2)これは何mol?(HO= 34g/mol)
 0.34g ÷ 34g/mol = 0.01mol
(3)この HOから発生する H は何mol?(反応式の係数を見て)
 0.01mol × (1/2) = 0.005mol
(4)この H は何リットル?
 22.4 × 0.005 = 0.112 ≒ 0.11L
 ∴答えは②

さて、(1)、(2)、(3)、(4)でそれぞれ計算して1回ずつ答えを出さずに
次のように1行で式を書いて、約分していくと、超!簡単に計算ができます!
 10 × (3.4/100) × (1/34) × (1/2) × 22.4 = 0.112L
「34で割る」のを 「× (1/34)」とするのは1行の式中に入れる工夫です。覚えて下さい。
特にセンター入試では、このやり方で計算が楽になるケースが非常に多いです。
このような量関係の問題を解く時にはぜひ、式を1行で書くよう意識して下さい。
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進研マーク模試6月 原子量の定義等


 この手の問題は定義をキチンと覚えていないと迷います。間違えると悔しい問題です。
① : 原子の質量は、12C原子を12(ジャスト12です)として、他の原子の質量を12C原子と比べた相対質量で表しています。仮に12C原子のちょうど2倍の質量の原子があるとするとその原子の相対質量は24になる、といった具合です。

② : 多くの元素には同位体がありますので、同位体の相対質量と存在割合から質量の平均値を求め、これを原子量と呼んでいます。 (注:同位体のない元素もあります)

④ : たとえば、SO2-のイオン式量 = 32+16×4 = 96 となり、( 2- )の部分は考えなくて良かったですね?

⑤ : たとえば、Ca2+ と Cl からなる塩化カルシウムは、Ca2+ と Cl が 1:2 で結合していますので、
Ca2+ Cl = CaCl がと表しますね?この時 、1:2という最も簡単な整数比で表す約束になっています。

さて、答えは③ですが、原子量、分子量、式量には単位がありません。 たとえば、H2O = 18 と書いてあれば、H2Oの分子量は18 とだけ言っています。
g/mol をつける場合は、1molの質量を求める時です。(いつも1molの質量を求めることが多いので迷ってしまいますね) 
H2O 1mol の質量は?と聞かれたら、分子量にgをつけて18gと答えます。(つまり H2O のモル質量は18g/mol ということ)
ややこしくなりましたが、「分子量」と「モル質量」は、(数字の部分は同じですが)同じものではないということです。(説明が大げさになってしまいました)
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進研マーク模試6月 イオンの大きさ



 Al (13族、2-8-3)、F(17族、2-7)、Mg(2族、2-8-2)、Na(1族、2-8-1)、O(16族、2-6)、を素早く判定しないといけません。すると、これらがイオンになるとすべてNe型電子配置だと分かりますね?
同じ電子配置なのに大きさが違う? どうして? と最初は思いますが、これらのイオンは原子核中の陽子の数が違います。陽子の数が多いほど、回っている電子を引き付ける強さが強くなります。回っている電子が強く引き付けられれば原子は小さくなります。ここ大丈夫でしょうか?(最外殻電子の回っている所を最外周として大きさを考えている)
では、陽子の数は? 一番最初に電子配置書きましたね。 ①13、②9、③12、④11、⑤8、です。よって、答えは①Al3+です。
この問題でも使いましたが、尋ねられた元素を、H ~ 20Ca を周期表と関連させて、( )族の( )周期!と素早く言えるようにしておきましょう。 もうしてありますね? 不完全な人は急いで仕上げて下さい!
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センター第2問理論分野を得意にしたい

 化学センター入試第2問「物質の変化」の分野が苦手です、と何人からか申し出がありました。
よく申し出てくれたと思います。 
また、時間をかけて問題の質問に来た生徒もいます。
こんな感じで、まず皆さんが現状を認識して、次にこちらから練習問題を出して、たくさんの練習問題をこなしていく、という風に進んでいきたいと思います。
友達どうしでもどんどん教えあって欲しいと思っています。
こちらにもどんどん質問に来て下さい。
ただし、まずは自分一人で充分に考えてから質問しようね。
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格子と原子量の問題



最初、どうしていいかまったく分からなかった、という人が多いのではないでしょうか。
自分の高校時代でも同じように感じたはずです。
さて、2個の原子の質量が求まれば答えにぐっと近づくんです。次にアボガドロ数個の原子の質量は?と考えればいいからです。

この格子(単位立方体)の体積Vcmを求めて、それに密度dをかければ質量Xgが求まります。この立方体の中に原子2個がある訳ですから、原子2個でXgということでいいんですね。

∴ (8.0 × 10-23 × 0.97 × (6.0 × 1023/2) ≒ 23  答えは④です。

この問題の変形版で、原子量は与えておいてアボガドロ数を求めさせる問題があります。そうやって出題されるといっそう難しい感じがしますが、未知数が変わっただけです。もうみなさん大丈夫ですね。
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